カラテウサギの全て空手で解決するブログ(格闘編)

いい年した中年が、突然格闘技・空手にハマった!というブログです

子供の習い事としての空手 メリットとデメリットについて

子供に空手を習わせる親御さんは多いですが、そのメリットとデメリット等を気にされる方も多いですね。実際のところどうなのでしょう?

 

1.空手を習わせるメリットについて

空手(伝統派)を通じて私が見て、聞いて、そして感じた子供にとってのメリットについてです。勿論人によっては全然違いますのでご参考まで!

1−1.学校以外の自分の居場所

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とても大きな理由の一つだと思います。小学校のクラス以外に自分が居られる場所がある事はとても良いことです。単純に楽しい場所が増えると人生楽しいですね。楽しいから普段の生活も頑張れる事も大きな理由です。学校で嫌なことがあったとしても「自分には空手道場があるし!」と子供ながらに思うのだと思います。とても大きな存在ではないでしょうか。

1−2.体を鍛える事ができる

当たり前ですが、全身運動です。飛んだり跳ねたり、突きや蹴りや時にはぶつかって、素早く動くための体の使い方。空手という武道を通じて鍛える身体はとても強いものになるでしょう。足腰も鍛えないと安定しませんし、バランスも取れません。稽古をしているだけでも鍛えられるものです。強い体に成長することでしょう!

1−3.ストレスの解消

子供にだって当然ストレスはあります。大人とはまた違ったストレスとですね。大人から見たら大した話じゃなくても、彼らにとってはとても大切な出来事だったりします。そんなストレスを体を動かし、大きな声で気合を入れる夢中になるうちに、ストレスだって吹っ飛んでしまうと思います。より健康に健やかに育ってくれるでしょう!

1−4.礼儀作法が身につく

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礼儀作法が身につくとよく聞きますが、礼に始まり礼に終わるという言葉通りに、いつも礼をして練習開始、礼をして終わるという事を徹底的に繰り返します。半ば強制的に(形式として)行われるので、そういった意味で礼儀作法が身につきます。また試合に際し挑発したり、過度に悔しがる事も禁じられています。相手に不快な思いをさせない武道の精神ですね。個人的には「情けは人の為ならず」という考えは武道の考えにピッタリだと思います。

1−5.後輩の面倒をみる事と成長

空手教室等では、大人数で稽古するため黒帯・茶帯の子供たちは子供とはいえ、先輩として黒帯として、後輩たちの面倒を見るように指導されることが多いです。小さい子達の面倒を見るシステムがしっかりしていると、子供たちもその自覚を持つため率先して面倒を見てくれます。子供とはいえ成長を感じられる一要素です。そして後輩たちの面倒をみるには「自分もしっかりやらなくてはいけない!」という自覚が生まれます。小学生高学年や中学生の黒帯の子達は非常にしっかりしている印象を受けます。心の成長がわかりやすい形で垣間見ることが出来ます。

1−6.帯の色による上位者としての自覚

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好む好まざる・良いか悪いかは別にして、帯の色により経験や実力がある程度別れます。黒帯に近い帯の子供にはそれなりの動きや心構えを求められます。自分の締めている帯に見合う行動を求められる訳ですね。それを自覚して相応しい行動を取ってもらうための一つの指針となります。帯の色は明確な順位を表します。徐々に色が上がって昇級していく事が一つ彼らの自覚やモチベーションになる事もあります。

1−7.空手の経験が活かせる場面が増える

空手に限りませんが、ここで得た経験は大人になっても何らかの形で活かせる場面があるかもしれません。「へー?空手なんてやってたの?」という会話は大人から始めた私でも腐るほど会話します。空手や格闘技好きの人は世の中結構多いのです。それだけではなくて物理的にも、例えば何かを避けるときの動作、バランスのとり方、自分の体の状態を把握したり。さらに普通は無いとは思いますが、暴漢に殴りかかられたときの防御方法や距離のとり方、間合いの詰め方等何かの場面で活かせるかも!?しれませんよ!!昔取った杵柄」と言うやつですね!

1−8.強くなる自覚

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強くなる自覚は得られると思います。それは小学生でも同様です。間違った方向に行かないようにするのも空手の考え方です。私は小学生の頃、空手や少林寺を学んだクラスメートが習いたての技を掛けてきたりしましたが、あんな事はあってはならないのです。喧嘩に勝つというものの手段ではありません!強いものだからこそ自覚が必要であり、自信に繋がり豊かな人生を歩むのが理想ですね。

1−9.空手ができなくなる事の自制

例えば喧嘩をした子供がいたとして、それを良しとする大人はまずいないでしょう。そして手を出してしまった生徒は最悪空手道場から去る事になるかもしれません。空手が楽しくて仕方ないという子供であれば「道場を辞めさせる!」という言葉に、強い反省を促す事もできるかもしれません。指導者から諫言されれば素直に言うことを聞く子供もいるでしょうし、自分よりも強い先輩に言われれば納得する子供もいるでしょう。また無茶をすると怪我をして空手が出来ないかも!?と思うと、無茶な遊びを自制したりもするかもしれませんね。結果怪我の防止やトラブルの回避に繋がるかもしれません。

1−10.空手仲間ができる

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道場に通い毎週顔を合わせてしばらくすると、仲の良い仲間が出来上がるものです。仲間ができれば楽しいし、頑張れるし充実するものです!子供の友達を作る能力は大人のような打算がないので、とても早くそしてピュアなものです。でも、その小さな出会いや仲間の存在は、時としてとても大きなモノになるかもしれません。同じく稽古をして、緊張感のある組手や試合を通して、とても仲良くなる事があるのです。まぁ、これは大人でも同様ですが、、。生涯の友もここで生まれるかもしれません。

1−11.空手のライバルが現れる

勿論良い意味でですが、ライバルが出現します。それは同じ道場内かもしれませんし、大会で毎回顔を合わせる別の道場の子供かもしれません。何故か毎回勝てない!とか、あいつにだけは負けたくない!とか、ライバルが居るからこそ頑張れる!そんな経験ができるのも、真剣に打ち込んでいるからかもしれませんね。一生懸命なにかに取り組みきっかけになる事もまた成長の糧となるでしょう。

1−12.勝ち負けと心の成長

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勝負は時の運と言いますが、試合などで実力が出せずにあっという間に負けてしまう事も結構あります。「勝手奢らず、負けて腐らず」この考え方が武道の考え方です。多くの勝ちと多くの負けを経験して、時に喜び、時に悔しがり子供達は成長していくものだと思います。負けた子供を時に慰め、時に喜びを分かち合える。これも空手の試合を通してよく見られる光景です。

1−13.大会と目標を持つ重要さを学ぶ

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空手に限りませんが、色々な試合・大会が存在します。そしてその大会で入賞するととても嬉しそうに子供達が報告に来てくれます。彼ら・彼女らにとって結果が出るという成功体験は当然嬉しいものだと思います。そんな大会に向けて個別に練習したり自分を分析したりする。「大会に向けて!」というキーワードが出てくるのですね。言われたことだけをこなす子供が、大会を意識して工夫をしようとする姿は、成長を感じる一幕になるでしょう。

1−14.努力・創意工夫をする考え

試合に勝つための工夫や努力がこれほど重要なものだと感じることは無いのではないでしょうか?小学校の低学年くらいであれば、身体能力で勝てたりするかもしれませんが、高学年以上、中学、高校になると身体能力だけでは中々勝てません。勝つための工夫や努力が、結果として返ってくる事を明確に理解できるのです。こういった努力できるという才能は、勉強や別のスポーツでも活かせることでしょう!

1−15.努力と結果の因果を学ぶ

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空手の大会はトーナメント戦で行われるため、勝ち続ける事自体が難しいものです。なので勝利経験・敗戦経験も多く得ることになります。負けた時に自分が足りなかったもの、どうしたら良かったのか?そんな事を考え始めるきっかけになるのです。何故なら勝敗という現実は、試合直後に突きつけられるものだからです。負けた悔しさを感じながらその悔しさを「じゃあ、どうしたら良かったのか?」と自問自答を繰り返し、勝利のための方法を考えるわけです。勝敗に因果関係を考えられるようになったら、その人の人生において空手に限らずきっと大きな意義を生み出すのではないでしょうか。

1−16.闘争心と負けない心

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伝統派空手は一応「寸止め」とされています。特に昨今のジュニアルールではちょっとでも接触があると反則を取られます。とはいえ、相手を殴る突き、蹴りを出している以上カウンター気味に入ったりする事もあります。ましてや物凄いスピードで組手をしている訳であり、殴られる・蹴られる事も多少はあります。つまり緊張感が物凄いのです。ある意味その恐怖との戦い、自分を奮い立たたせ、試合に向かう・組手をするという事で、立ち向かう勇気を持つことができるでしょう。そして恐怖心・緊張感から開放された時、緊張感は充実感に変わります。とても清々しい気持ちになるのです。恐怖を克服して立ち向かうその姿は、子供達の心の成長に大きく寄与すると思います。

 

さてメリットを書き出してみましたが、いかがでしたでしょうか?子供自身の性格や道場の雰囲気、指導者色んな要素があるので、勿論これだけではないですし、当てはまらないものも多々あると思います。でも子供にとってメリットはとても多いと思います。

2.空手を習わせるデメリットについて

伝統派空手を学ばせるに際して、デメリットも当然あります。これも私の主観ですが、書き出してみたいと思います。これも当然、個人や道場によってまるで違うと思います。

2−1.怪我をする可能性あり

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大人になると上手い人ほど怪我をしない傾向があるのですが、小学生や子供は激しくアグレッシブに動く上手な子供ほど怪我をしているイメージがあります。例えば足を痛めていたり、手首や拳を痛めていたりしますね。正直怪我のリスクはゼロという事はありません。ですがかなり気を使っているイメージはあります。

2−2.喧嘩をする子供

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空手を学ぶことで、普通の子供に喧嘩で負けるということは実力的には無くなるでしょう。それが故に、増長して悪ガキが出来上がる可能性もあります。私が小学生の頃、空手を学んだクラスメートに腕をいきなり蹴られたり、殴られたこともあります。彼らはふざけ気分で、軽くやったつもりかもしれませんが、やられた方がたまったもんじゃないですね。映画で言うところのベストキッドのダニエルさんを虐めるコブラ団の一員になったら困りますよね。

2−3.素直な子に育つかは別問題

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空手をやってどんなに素晴らしい教育をしたからとて、素晴らしい子供に育つかは別問題です。とある大会の係員をした時に、強豪校の空手部の生徒は誰一人として、案内をしている大人に対し、挨拶どころか返事すらしませんでした。「大人がボランティアで手伝っている」という事実を知っているのか?知らないのか?空手が強いからと言って人間が育っていないのであれば意味はありません

2−4.お金がかかる

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単純にお金がかかります。そもそも道着を買うだけで1万円はしますし、防具を揃えたらそれだけで数万円は必要になります。確かに一度買えば長く使えるので初期費用だけではあるのですが、お金がかからないと思っている人も結構多いのが事実です。これが更に強い選手になって大会を転々としたり、全国を試合して回るレベルになると、移動費用とかまでかかると、相当なお金が必要になります。

2−5.全く楽しめず、嫌になる

これはもう仕方ないのですが、本当に心の優しい少年・少女は一定数います。殴る殴られるという空手という物自体が楽しめないのです。いくらおだてようと、励まそうと脅そうと、頼み込もうと駄目なものは駄目です。楽しむ為に色々と手を尽くすのですが時間が必要だったりします。こればかりは時間が掛かりますね。

2−6.親が熱くなりすぎる場合も

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子供よりも親が熱心になりすぎてしまったり、道場の指導方針に合わずに勝手に練習メニューを決めて練習させたりする場合もあるそうです。熱心なことは悪いことではないのですが、あまり熱が入って方向がずれてくるとちょっと厄介なことになるかもしれません。少なからずこういった親は存在しているのが事実だそうです。また派閥が出来たりする事もあるそうです。

2−7.親に負担が強いられる場合も

例えば場所取りに駆り出されたり、少年野球とかでたまに聞くお茶当番的な役割を担わなくてはいけない道場もあるそうです。また道場によってはクリスマス会やら寒中稽古や合宿の手伝いなど多くのイベントの手伝いに駆り出される何てこともあるところではあるようです。

2−8.勝利至上主義に陥る場合も

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試合で勝つことが目的となってしまい、他のことが疎かになる可能性もあります。空手だけならばまだ良いのですが、例えば学校の事や勉強の事、空手で勝つことが全てになってしまい、周りが見えなくなってしまうのは少しやり過ぎかなと言う事もあるでしょう。空手で全国大会に進見つつも、県内ナンバーワンの学校に受かってしまう子供いる訳で、上手に切り分ける事はとても大切なことだと思います。

 

デメリットもいくつか書き出してみました。デメリットと言っても、そもそも空手が関係ない部分もありますが、顕在化する場合もあります。変に力をつけたからこそ変な方向に行かないように見守るのも大人の役目なのかもしれません。

3.終わりに

子供の習い事としての空手に関するメリットとデメリットを書き出してみました。繰り返しますが、その子供や環境、道場や指導者の考え、色々な要素が絡み合ってメリットやデメリットが生まれます。

ですが、基本的に空手を学ぶメリットは本当に多くありますし、とても素晴らしいものだと思います。

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デメリットも当然ありますが、それにばかり目が行っても仕方ないです。恐らく何をやってもどの競技・武道をやっても何かしらのデメリットはあります。メリットを享受し、本当に多くの素晴らしい体験を子供の頃に積ませてあげる事ができると思います。

小さい頃から始めた空手は、いつか離れてしまうかもしれません。

でも、そんな子供達が大人になってたまにOBとして、稽古に来てくれたり、子供が出来て一緒に親子空手を始めたりという人もいるかも知れません。

 

私個人としては、空手はとても良い子供の習い事だなと思います。

皆様はどう思いますか?