カラテウサギの全て空手で解決するブログ(格闘編)

いい年した中年が、突然格闘技・空手にハマった!というブログです

空手道クラブの特徴と強み・弱みそして差別化を考える 道場運営日誌③

習志野台空手道クラブというクラブを千葉県船橋市に立ち上げました。

素人が行う道場運営について、少々書き置きたいと思います。

想像以上に難しいものだと実感しますが、それでも何かやるという事は楽しいものですね。

 

 

1.一般的な町道場

伝統派空手道の一般的な町道場を考えてみます。

昔から有る道場が多い一方で、実は新しく道場が出来ていたりもします。

空手ではないですが、柔術道場なんかは今まさにバンバン増えているように思います。

元々空手で全国大会常連の選手だった人が独立するケース。

ずーっと前から道場が存在し脈々と受け継がれているケース。

本部道場から新たに枝分かれしたケース。

自分が流派等関係なく道場を立ち上げたケース。

色んなパターンが有ると思います。

 

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町道場はその地域に根ざしている場合が多く、多くのOB、OGも含めてその地域に関係者が多いように思います。

主だった参加者は地元の少年少女、地元の若者、地元の大人など、基本的にはその地域に暮らす人達が対象です。

小学生が自転車で空手衣を着て疾走するシーンを見たことありませんか?

あと父親とその子どもたちが空手衣を着て、コンビニをウロウロしているシーンを見たことありませんか?

アレの殆どが町道場の会員だと思います。

道場に通う理由は様々ですが、基本的には子供たちの習い事という意味合いが強いと思います。

  

2.町道場の指導者

では町道場の指導者はどんな人達なのでしょうか?

指導者は当然ながら相当にレベル高く、子供の頃から空手を続けて空手道を極めんとするするような先生が多いでしょう。

段位で言えば公認4段、5段とか全国大会優勝経験者とか、世界大会出場経験ありなんて人も居ます。

年齢も様々で一線を退いて、指導する方。

現役を続けながら指導もする方も居ます。

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高齢で指導する方も居ますし、若くして指導者として活躍する人も居ます。

大学、県連や組織や団体のコーチ、試合があれば審判員として参加する方々も多くおります。

指導者は空手で生計を立てている人は意外と少なく、ほぼボランティア状態の人も結構いたります。普段は仕事をしていて週に1回、2回指導をするパターンですね。

 

3.当空手道クラブの特徴

当空手道クラブが存在する理由、これが明確にしておく必要があります。

でなければ当クラブが存在する必要が無い」からです。

私が全国空手道選手権の優勝者であれば、全面的にそれを打ち出して「強い空手家を育てます!」という特徴を出せばよいのですが、そんなものはありません。

では特徴や差別化はどうしたら良いのでしょうか?

 

3−1.当空手道クラブのコンセプトの重要性

さて、ビジネスにおいてもそうですが、

「何故〇〇なのか?」

「どうして〇〇なのか?」

「選択した根拠は?」

など、物事を選ぶときには「その理由」が問われます。

「良さそうだったので、なんとなく決めました。」

と言おうものなら、上司から叱られてしまうでしょう。

お客様であれば、納得するはずもありません。

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理由付けする事により、商品やサービスの価値を認めてもらえる訳です。

通信販売で何かを買おうと思った場合、一番に参考にするのは「レビュー」だと思います。それを見て実際に購入した人の評価や感想を参考にすると思います。

でもそれは選択する側の参考情報であり、商品やサービスを提供する側の情報という訳ではありません。

商品やサービスを提供する側は、明確なコンセプト打ち出し、そのコンセプトに価値を感じてもらえれば商品は売れますし、コンセプトに価値がないと判断されたら誰も見向きもしないでしょう。

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またそのコンセプトと内容が異なったり、価値が無いと先程のレビューや評価は低いものになるでしょう。所謂誇大広告みたいなものですね。

コンセプトが相手に対して共感を得られるかどうかというのは非常に重要なポイントになると思います。

 

3−2.当空手道クラブの特徴を洗い出す

では特徴を羅列してみます。

そして特徴というのは指導者の考え方やバックグラウンドが大きく影響します。

【外部要因(決まりごと、変更不可)】

・千葉県船橋市に存在する

・習志野台という地域に存在する

・出来たばかりで人は居ない(少ない)

・流派は剛柔流である

・週に1回土曜日の午前に稽古する

・伝統派空手の空手クラブ

・場所は基本的に公民館を利用する

・健康目的の大人クラスが存在する

これらは所謂事実に基づく特徴ですね。

これは変更が出来ないという意味で「外部要因」という言い方をしておきましょう。

揺るがない現実であり、決まりごとです。

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続いて、変更が可能な内部要因の特徴を探ってみます。

これは指導者の性質にも影響を受けるものとして、指導者(実際には私)のバックグラウンドを記載してみたいと思います。

会員数が増えれば会費で講師(私の師範等)を招く事が可能になりますが、現状は会員数ゼロなので、それはおいておきます。

 

【内部要因(指導者の性質等)】

・空手専門の職業ではない

・大人になってから空手を始めた

・空手大会の実績で特筆すべきものはない

・スポーツ経験(野球、ゴルフ、サーフィン)

・格闘技経験(キックボクシング)

・サラリーマン歴20年以上

・親子空手の経験者

という感じですね。

これらを「内部要因」として考えておきます。

 

外部要因、内部要因が出揃ったので、当空手道クラブの特徴は?と聞かれたならば、上記に書いたような事が特徴としてあげられます。

 

4.当空手道クラブの強み・弱みを洗い出す

特徴が上記で書いたとおりなので、では分析をしてみます。

要するに強み・弱み(メリット・デメリット)をあげてみます。

外部要因・内部要因を強み・弱みに振り分けてみましょう。

ポイントは絶対に強みと弱みを作り出すこと!

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これが絶対条件です。

4−1.外部要因に対する強み・弱み

・千葉県船橋市に存在する 

 船橋市に住んでいる人には強み、それ以外は弱み

・習志野台という地域に存在する

 習志野台地域に住んでいる人には強み、それ以外は弱み

・出来たばかりで人は居ない(少ない)

 少人数でじっくり稽古したい人には強み、大人数で切磋琢磨したい人には弱み

・流派は剛柔流である

 メジャーな流派を好む人には強み、やりたい流派がある人には弱み

・週に1回土曜日の午前に稽古する

 その時間が空いている人には強み、空いていない人には弱み

・伝統派空手の空手クラブ

 伝統派空手に興味がある人には強み、それ以外は弱み 

・場所は基本的に公民館を利用する

 近所であれば強み、サンドバッグなど常設設備がないのは弱み 

・健康目的の大人クラスが存在する

 健康思考の大人には強み、興味がない人には弱み

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4−2.内部要因に対する強み・弱み

・空手専門の職業ではない

 空手の世界に染まっていないのが強み、空手の専門知識経験が乏しいのが弱み

・大人になってから空手を始めた

 体の衰えを前提に稽古する経験が強み、子供の独自の悩みが分からないのが弱み

・空手大会の実績で特筆すべきものはない

 慢心する事がない事が強み、上位の世界を知らないのが弱み

・スポーツ経験(野球、ゴルフ、サーフィン)

 空手以外の経験が有ることが強み、空手に役に立たないのが弱み

・格闘技経験(キックボクシング)

 似た動作が多い事が強み、似て異なる事があるのが弱み

・サラリーマン歴20年以上

 サラリーマンの辛さを知っているのが強み、「だから何?空手関係なくね?」というのが弱み

・親子空手の経験者

 親子空手の素晴らしさを知っているのが強み、そして失敗しているのが弱み

 

5.当空手道クラブの独自性と差別化

上記で強み、弱みを出しました。

これらの要素を組み合わせて空手クラブの独自性を作ります。

5−1.強み(メリット)を繋げてみる

船橋市習志野台地区近辺の公民館で伝統派空手道、四大流派の剛柔流空手を土曜日の午前に、少人数で大人クラスも存在して健康的にじっくりと空手道を学べる

クラブ(代表の)方針は、様々なスポーツ・格闘技の経験を活かし、伸び伸びと楽しく稽古を行う事とし、全年齢者に適した無理のない稽古を行う

社会で活躍できる少年少女の健全な育成と親子や地域のより良い関係性を重する。

こんな感じになります。

5−2.弱みを強みに変換する

次に弱みを強みに変換してみます。

全ては無理なので、以下の項目に絞ります。

やはり何と言っても、代表者の空手道としての経験の少なさ、実績の少なさでしょう。

誰がどう見ても不安に思うと思います。

なので、ここを重点的に強み変換を掛けます!

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・空手専門の職業ではない

空手の世界に染まっていないのが強み、空手の専門知識経験が乏しいのが弱み

⇒ やはり知識不足、経験不足は否めません。と言っても、日本代表選手を育てようとかそういう訳でもないので、もしそういった選手が出てきた場合には、そういった環境へ送り出す事は可能です。私達の所属する団体は非常に大きく、過去に全国を制覇している選手を多数排出しています。強化指定選手の扱いや育成にも定評があるので、そちらに任せたり実績のある師範の道場に移籍をすることも可能です。

・大人になってから空手を始めた

 体の衰えを前提に稽古する経験が強み、子供の独自の悩みが分からないのが弱み

⇒ 割とこれは本当にメリットです。成長段階からは既に外れた中年なので、無理をしたり出来ないという困難の方が多いのです。そこを様々な工夫や訓練をして一つ一つ積み上げてくる事が楽しいのです。なのでセンスでできちゃう人!ではないので、割と万人に指導できると思います。

・空手大会の実績で特筆すべきものはない

 慢心する事がない事が強み、上位の世界を知らないのが弱み

⇒ 世の指導者、先生達はスゴい実績の方たちばかりです。こればかりはどうしょうもないですが、逆にこういった先生達に指導してもらえるように、依頼することも可能です。そういった機会を設けようと思います。

ただ指導力と過去実績が一致するとも限りません。空手じゃないですがキックボクシングで現役チャンピオンに何度か指導してもらいましたが、女子にのみ楽しく教えるクソ野郎でした!

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・スポーツ経験(野球、ゴルフ、サーフィン)

 空手以外の経験が有ることが強み、空手に役に立たないのが弱み

⇒ 確かに空手に直接は役に立ちませんが、でも意外と使える技術は有ったりします。そういうのを整理することでトレーニング方法や、説明方法にレパートリーが増やせるのです。アメリカ人は野球、アメフト、バスケなど何でもこなせる人が多いと聞きます。日本式に徹底的に突き詰めていく事も大事ですが、楽しむ事を重視した場合にこういった経験は活かせます。

ちなみに野球は小中高やっていました。ゴルフはベスト89、サーフィンはバリ島に1ヶ月程度サーフィンばかりしていた位にやっていました。ハマると結構やってしまうタイプだったので、意外と経験は多い気がします。

・格闘技経験(キックボクシング)

 似た動作が多い事が強み、似て異なる事があるのが弱み

⇒実際に空手クラブを立ち上げる為の理由付けというかバックグラウンドは、正直コレがベースともいえます。

元々空手の練習のために始めたキックボクシングですが、逆にこっちのほうが上手くなったんじゃないか?という感じにやり込みました。特に多くのトレーナーや先生から学ぶことが出来たので、練習のバージョンや考え方、戦うための心構えや減量方法まで、自分でもよくやったなというくらいにやったように思います。

これらの経験をフルに活かしして空手の指導を行う基礎と考えています。

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・サラリーマン歴20年以上

 サラリーマンの辛さを知っているのが強み、「だから何?空手関係なくね?」というのが弱み

⇒ サラリーマンではありますが、育成担当、新入社員採用面談、人材開発の経験が多くあります。空手の上達だけであれば、あまり役に立つスキルじゃないのですが、空手は武道です。青少年の育成にスポットが当たるものです。

社会や企業、に通用する人、しない人など多くの人を見たと思います。

意外と育成というか自分で考えることの重要性って、大人でも出来ない人が多い気がします。

・親子空手の経験者

 親子空手の素晴らしさを知っているのが強み、そして失敗しているのが弱み

⇒ 親子空手は素晴らしいものだと思います。ですが、すべての場合上手に行くとは限りません。子供の気持ちを考えずに押し付けると、子供は空手を嫌いになります。今にして思えば私も求めすぎた気がします。だからこそ伝えられることが有ると思います。

過去の経験を元に親子空手を楽しんでもらいたいですね。

 

5−3.それっぽく繋げてみる

千葉県船橋市習志野台近辺の公民館で

伝統派空手道、四大流派の1つ剛柔流の空手を

土曜日の午前中に少人数でじっくりと稽古しています。

大人のクラスもあり健康的な生活を空手で実現します!

 

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クラブの代表は少年時代から空手をしているわけではないため、気合・根性ではなく、楽しく伸び伸びと空手を学べます。

また年齢に合わせた無理のない稽古を行います。

様々なスポーツ、格闘技のトレーニング要素を取り入れたより効果が高い稽古を行います。

また社会に羽ばたく少年・少女の育成にも力を入れています。

親子で始める親子空手も是非おすすめします!

 

繋げて見みると、なんかそれっぽくなってきませんか?笑

 

6.最後に差別化を考える

さて、長々と書いてきましたが、新規に立ち上げてこんな特徴がある空手クラブと言っても、普通の人から見た他の道場と比較した場合に、実績もない、口コミもない、そんな空手クラブに興味を持つ人は少ないのが事実です。

 

私が空手クラブでやりたいことは、実は単純で

多くの人に空手に触れてもらいたい

という事だけです。

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空手というものに触れて、単純に楽しくて、こんなにハマってしまうとは正直思いもよりませんでした。

私は出会えただけ「運が良かった」と心底思います。

 

一生知らない人も多くいるのではないでしょうか。

そして私同様にガッツリとハマってしまう人も沢山いるのだと思います。

私が空手クラブを立ち上げた理由は、敷居の低い空手道場です。

強くなくても厳しくなくても良い。

楽しく空手を学べる場所があれば良いと思います。

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私が通っているキックボクシングのジムは大手で、沢山の初心者がやってきます。そして大半が辞めてしまいます。

合う・合わないはやはりどうしても存在します。

でも、やってみなきゃわからない!というのも事実なんです。

 

実際に黒帯まで続かずに辞めてしまう人もたくさんいます。

それはそれで仕方ないのですが、せめて「楽しかったなぁ」と思ってもらえるような空手クラブでありたいと思います。

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強い空手家を育てる、将来活躍できる空手家を育成するというのが、既存の空手道場であるのに対し、

実績も、歴史もなく、強い空手家も居ない当空手クラブは

誰もが楽しく空手を学べる

空手道クラブを目指したいと思います。

そこを全面的に強調、差別化することで存在意義が有るのかと思います。

 

空手が好きになって、よりよい環境に送り出す事を当面の目標として運営していきたいと思います。