空手の組手もキックのスパーリングも気がつけば、左足(要するに前足)で蹴ることが非常に多い事に気が付きました。左足の蹴り技・キックの代表的なものを紹介します。
1.左足(前足)の蹴り・キックの特徴
グーグルで「左足キック」「左の蹴り」とかで検索すると、殆どがサッカーです。まぁ、それはそうかと思うのですが、左足を使ったキックについて少し書きたいと思います。
ちなみに記述は基本オーソドックスの左足の意味なので、サウスポーは逆になります。
左足(前足)のキックの特徴とは!?
・相手に近いので当てやすい
・威力は右足(後ろ足)に比べると弱い
・とはいえ、それなりに威力はある
・牽制につかえる
・弱点(肝臓)を狙える
・多彩な蹴り方が可能
・コンビネーションにも使える
・達人になると超必殺技になる
ざっと特徴を上げましたが、私が特に感じるのがパンチに比べて当てにくい蹴り技ですが、右足の蹴りに比べると当てやすいと思います。コンビネーションなどの工夫をすればヒット率はより上がります。
左足が使えると、試合も有利に運べるかもしれません。結構上手い人でも左足のキックを苦手にしている人も多いです。
2.左足のキックの種類・特徴
では左足のキックって何があるのでしょうか?特徴的・代表的ものをご紹介します。
①左のミドルキック(中段蹴り)
【狙う部位】相手の脇腹・腹部・肩など
【パワー・威力】A
【ヒット率】B
【必殺・特記】ガード無関係のガチ蹴り!?
【受けた感想】ムリムリムリ!
蹴り技の基本であるミドルキックです。空手で言うと中段蹴りになります。相手のお腹に蹴りを打ち込みますが、キックボクシングの場合は肩に打ち込んで腕を使えなくさせるなんていう使い方もあります。威力が高いのが特徴です。
②奥足のローキック(下段蹴り)
【狙う部位】右足(後ろ足)の太もも
【パワー・威力】B
【ヒット率】D
【必殺・特記】打たれ慣れていないので結構効く
【受けた感想】は!?そっちかぁ!!?
相手の左足(前足)を蹴るのが一般的ですが、左足でける場合は相手の右足(後ろ足)を蹴ることになります。当たれば結構な威力でダメージを与えられます。コレを奥足のローキックなどと呼びます。相手との距離が近くなるのとなかなか当たらないので、あまり使わない蹴り技です。
③インローキック
【狙う部位】相手の左足(前足)の内もも
【パワー・威力】D
【ヒット率】A
【必殺・特記】ペースを握る牽制キック
【受けた感想】もう!煩いなぁ!
相手の内ももを打つキックです。確かにコレ一撃で倒すという事はほぼありませんが、当てやすいキックです。弾くようにペチペチ当てて行くことでペースを握るために使ったりします。尚やられている時は、嫌な気分になります。あと確実に青あざになります。
④左の前蹴り(ノーマル)
【狙う部位】腹部
【パワー・威力】C〜B
【ヒット率】B
【必殺・特記】前蹴りバリア
【受けた感想】グあぁ!
前足から不意に繰り出される前蹴りは実に相手にとっては嫌なキックです。こちらが突っ込むタイミングだとカウンター気味に食らうので、衝撃が結構あります。前足から打つので射程距離がとても長く、突っ込んでくる相手にはバリアが張れます。
⑤左の前蹴り(ストッピング)
【狙う部位】腹部
【パワー・威力】D
【ヒット率】B
【必殺・特記】その後、相手の汗で滑る可能性あり
【受けた感想】ウッ!?
前蹴りなんですが相手を突き飛ばすように足裏で蹴ります。相手の突進を止める事に効果的なキックです。止めるだけなので、その後の連打に移りやすいキックですが、相手の汗で滑る事があります。また相手を思い切り突き飛ばしてから連打を掛ける等のコンビネーションの一つに加えることもあります。
⑤三日月蹴り
【狙う部位】相手の右脇腹(ピンポイント)
【パワー・威力】S
【ヒット率】E
【必殺・特記】自爆の可能性もある両刃の剣
【受けた感想】無理!ギブ!
プロのキックボクシングの試合とかで軽く打ったように見える前蹴りで相手が倒れた場合の結構な割合でこのキックです。ぱっと見では前蹴りとあまり変わらないのですが、ミドルキックと前蹴りの中間の蹴り方で相手の肝臓をピンポイントで打ち抜きます。かなりシビアなヒットゾーンなので、外れたり自爆する場合もあります。難しいキックです。
⑥左ハイキック(上段蹴り)
【狙う部位】頭部・顔面・首など
【パワー・威力】A
【ヒット率】D
【必殺・特記】華麗なる足技代表!
【受けた感想】・・・・記憶なし(空手の場合・見えねぇ!)
顔面を捉えられれば、かなりのダメージを与えることになります。その一撃でKOすることが出来るかもしれませんが、蹴り始める位置が相手の顔と離れているため、バレやすくまた警戒されやすいキックです。でも、ハイキックにはロマンがあります。
3.終わりに
左足の蹴り・キックは相手との距離が近いため、右足に比べて比較的当てやすいので、組み立ての中に加えやすいです。キックボクシングの場合右ミドルで終える一連の攻撃が見栄えもして良いのですが、左のキックは最後の攻撃ではなく、コンビネーションの途中に加えても十分に活躍してくれます。
特に前蹴りはジャブのようにして使えとトレーナーに言われてからは、よく使うようになりました。いつの間にか右のミドルキックよりも左のキック(蹴り)の方が圧倒的に多く使っています。
威力が右のキックに比べて低いのが難点といえばそうですが、当たらない右キックを一生懸命打つよりも、当たる左キックを数発打ち込めた方が良いと思います。
キックボクシングの世界も当然ですが、伝統派空手においても攻撃パターンが増えるし、自在に蹴り技を繰り出せる選手は強いですね!
左を制すものは世界を制すも
左足(前足)を制するものは世界を制す!
と言えるのかもしれません!