よくアドレナリンが出ているから、痛くないという話を聞きますよね。
でも別にアドレナリンを見たわけじゃないし、本当のところどうなのでしょうか?
1.アドレナリンとは何だ?
アドレナリンって、怪我とかをした時に脳内で痛みを中和させるための脳内麻薬だとか、脳から分泌される麻酔的な不思議エネルギーみたいな感じで考えてませんか?
ですが、調べてみるとかなり難しいです。
アドレナリンとは、アミノ酸からなる物質で、人間の体内ではホルモンとして働いているそうです。
思った以上に意味不明ですね。
ウィキペディアとかを読んでもよくわかりません。
このサイトがまだ分かりやすいです。
そもそもアドレナリンを作るのは、脳ではなくて副腎という器官だそうです。
アドレナリンの分泌量が増えるのは、戦う時と逃げるときだそうです。
ちょっと疑問にもいませんか?
「あれ、アドレナリンって痛いときに、それを打ち消す為に出るのじゃないの?」
と思っていませんでしたか??
だって突発的に怪我したとしてもその瞬間は痛くないもの!!と思いません?
ですが、アドレナリンが出る状態というのは、
「戦う時」「逃げるとき」
なんですね。
その場面って、命懸けで戦っている場合や捕まったら殺されるというような極限状態で出るようです。
所謂「火事場のクソ力!」というところですね。
2.アドレナリンの効果
ではアドレナリンの効果って何があるのでしょうか?
2-1.心筋の収縮を強化
要するに血流を高めるのですね。血流が高まることにより筋肉やあらゆる器官に血が通い運動能力が高まるわけです。
2-2.血糖値を上げる
筋肉を激しく動かしたり、頭を使うのは糖分が必要と言われます。これを一時的に上げれる効果があるそうです。
2-3.瞳孔の拡大
瞳孔が開くという状態ですかね。光を多く取り入れることによりより鮮明に相手を見たり、多くの情報を得ようとするそうです。この時は視力が上がっているかも!?
ちょっと見てください。アドレナリンの効果に痛み止め的なものがないのです。
痛み止めの役割を果たすのは、ドーパミンだそうです。
これが快楽ホルモンといわれ、痛みを感じさせなくしてくれる作用があります。
ドーパミンを作るのは、アドレナリンの仲間であるノルアドレナリンだそうです。
つまり、痛みを感じないのは、アドレナリンのせいではなく、ノルアドレナリンが生成したドーパミンのおかげですね。
なので、もしアドレナリンが出ているから痛くないという人がいたら、
正確には
「ノルアドレナリンが生成したドーパミンのおかげで痛くない」
と言うのが正解のようです。
3.殴られていも痛くないの?
痛みを感じにくいのはノルアドレナリンの作るドーパミンのおかげで痛くない訳ですが、実際にはどの程度なのでしょうか?
3-1.パンチをもらった場合
全く痛くないという事はありません。
ただ、フルパワーのパンチを貰っても、確かに衝撃はすごいありますが、痛いという感じはそんなにありません。逆に軽めのパンチの方が痛さを感じたりします。
例えば軽いパンチの痛さが1だとして、フルパワーが10とかのダメージでも痛さは5
くらいに感じるみたいな、、。
パンチでダウンした事もありますが、やはり必死だからかあまり痛さを感じるというよりかは、衝撃が「ドン!」ときて、一瞬暗くなって膝をついてる感じです。
後になって、アゴが痛かったり、鼻っ柱が痛かったり、顔の表面が痛いというのはよくあります。
3-2.ミドルキック、ローキックをもらった場合
前蹴りやミドルキックをもらった場合は、痛さよりも衝撃が半端じゃないです。
「うっ!」ていう感じで、息が止まります。
痛さよりも苦しさの方が先に感じますね。
ミドルキックなんかは、痛いは痛いですが、それよりも強烈な苦しさに襲われます。
息ができない、体が動かなくなります。
ドーパミンでごまかせる量を超えちゃうのでしょうね。
ちなみにアマチュアの試合で思いっきりローキックを貰ったのですが
試合が終わるまでは全く痛くなかったのですが、リングを降りたあと歩けなくなりました。これはまさにアドレナリン、ドーパミン効果だったのだと思います。
痛みは3日位続きました。
ちなみに私も経験がないですが、本気のノックアウトを食らうと
痛さとかはなくて気持ちが良いそうです。
ドーパミンが大量にでいてるのだと思いますが、体のダメージが深刻な状況ですね。これはなるだけ避けたいところです。
3-3.ヒザをボディーにもらった場合
膝の攻撃は強烈です。
こればかりは、マトモに入ると痛いとか苦しいとかじゃなくて、
「ああ!!無理無理(ヾノ・∀・`)ムリムリ」
ってなります。
アドレナリン、ドーパミンとか関係ありません。
人間としての機能が失われます。
エヴァンゲリオン並に活動限界です。
4.終わりに
という事で、アドレナリンの話でした。
世間一般で言うアドレナリンが出ているから痛くないというのは、まぁ、興奮状態で多少脳が騙されているのでしょうけども、実際にはドーパミンの効果と言えるでしょう。
アドレナリンが出て興奮状態でいても、頭は冷静でいられる人が強い人なのだと思います。
痛さを感じないというのは、ある意味マイナス面もあるそうです。
所謂 痛みを感じない人と怪我をしても気がつかないという症例の人もいるそうで、我々は痛みがあるからこそ危険を感じ、体を守ろうとしているのかもしれませんね。
心も体も痛みを知っているからこそ、成長があるのではないでしょうか。
みなさんはどう思われますか?