空手の魅力シリーズ 9回目の今回は「突き」についてです。
空手家の突きは強烈ですよ!
空手家の突きとボクサーのパンチ、似ているようで違います。
まず持って前提として違いがあるのです。
素手が前提の空手とグローブが前提のボクシング!
同じ打撃系の格闘技術であるものの、この前提が違う事によってパンチが異なります。
では、空手もキックボクシングも習っている私が
「何が具体的に違うのか」
申し上げます。
「突きとパンチは何が違うのか?」という質問に対する
答えは「よくわかりません!」
というのが正直なところです。
いや、本格的に空手をやっている人は拳を鍛えるために拳縦伏せをしたり、巻藁と呼ばれる拳を鍛えるための道具を打って具体的に拳を鍛えます。
では、グローブをはめてサンドバッグをバンバン殴りつけているボクサーの拳が柔らかいかと言われると、同様にカッチカチです。
強いて言えば
空手の先生「突きは拳頭で打つべし!」
ボクシングのトレーナー「パンチはナックルで打つべし!」
結局のところ、拳の付け根、人差し指と中指のボコッとした部分で打ちます。
どちらも一緒です。
言い方が違うだけです。
結局のところ、どちらにしても拳は鍛える必要があります。
要するに空手家だから強い拳を、、というのも有るのかもしれませんが、ボクサーの拳も結局強くないとダメなんですね。
さて、話は空手の突きに戻ります。
よく空手のデモンストレーションで、瓦を割ったり、板を割ったりとする映像を見たことがあるのではないでしょうか。
あれは拳を鍛えてその突きの強さを最大限に活かせる技術と体があるから出来るのだと思います。
あの突きを裸拳であの強さで打たれると、多分受けた側は骨が折れます。
しかも!
空手の突きは基本的に相手の急所を狙います。
例えば鼻の下の部分であったり、水下であったりと言うところです。
下手をすると死にます。
それぐらい危険なのです!空手家の突きというのは!?
では、我々は人を傷つける為に拳を鍛えるのかというと、そういう訳ではありません。
単に拳を鍛えているだけです。
何故ならそれが空手道だからです。
空手は武道でありスポーツではありません。
なので、相手を倒すための攻撃な訳ですね。
護身のためとか、試合のためとかではありません。
それは我々が空手道を進むにあたって、己を高めるためにやっているだけです。
突きにもいろいろと技術があります。
如何に当てるか、如何に威力を出すか!
様々な技術が凝縮され更に強度を持った拳で生み出される一撃!
これこそが空手家の突きなのです!
空手にはボクシングほどの多彩なコンビネーションもありませんし、相手のグローブを意識した戦術もありません。
連打する必要がそもそもないのです!
何故ならば一撃で終わるわけですからね。
組手で拳サポーターをしているのはケガ防止です。
そもそも組手は空手の練習の一つに過ぎません。
侍が自分の刀を磨くかのごとく、空手家は自らの拳を鍛えるのです!
もはや空手家の拳とは、武器と同様!
下手すると生物兵器とも言えるでしょう!
そんな高みに自分の両手が上がるのかもしれません!?
皆さんはどう思いますか?
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