今回のキックボクシング的空手練習方法ですが、「ミット」です。
キックボクシング的には当たり前ですし、普通の空手道場でも普通に練習する方法だと思います。
ですが、私の会社の空手部の先輩(会社的には後輩)はミットを「やった事がない」といいます。
彼は小学~大学までずーっと空手をやっており、剛柔流初段、松濤館流の二段です。
意外にも私が知り合った空手家(伝統派)の人で、ミット打ちをした事がない人が結構いました。
なのでもし普段やられていないならば「ミット打ち」是非取り入れては如何でしょう!
安定した練習成果が望めると思います!
伝統派の空手家は、ミット打ちはやらないのかもしれません。
でも何だかんだと言ってミット打ちは非常にいい練習だと思うのです。
【練習名】
ミット打ち
【練習方法】
攻撃(突き・蹴り)を実際にミットに打ち込みます。
【効果】
伝統派空手の組手は相手に当てない、打ち抜かない事が前提です。
ですがそれは単に組手での話で、当たり前ですが実際の戦いでは当てるわけです。
キックボクシングジムでの実際に当てるサンドバッグ、ミット打ちをする事で以下の効果があると思います。
距離感が掴める
拳の当て方がわかる
力の入れ方・抜き方がわかる
蹴りの打ち方がわかる
フェイントのかけ方がわかる
攻撃の打ち終わりの重要性を理解する
かわされた時の体制の保ち方がわかる
連打のやり方がわかる
戦うための自分の構えがわかる
戦うためのスタイルがわかる
つまり「戦い方」が分かりました。
伝統派空手の組手で言うところの「寸止め」という当てない事を前提とします。
ですが当然実戦となれば当てて倒さなきゃならない訳ですから、実際には拳を当てる個別の練習が必要です。
※例えば巻藁などの打ち込み
いずれにしても実際に「突く」「蹴る」事は大事だと思います。
人によっては、ミット打ちはスパーリングや組手同様に実際の戦いと同じようなシチュエーションを作る事ができるとまで言います。
工夫次第で本当に多彩な練習ができるのです!
【空手特化ミット練習】
さて、ここで私が思う伝統派空手のミット打ちの練習方法を書きたいと思います。
※私が思っているだけです。保証は出来ません、、、。苦笑
ちなみにミットの持ち方は過去記事参照
【空手練習方法】
1.遠目の突き一撃
その人の間合いを実際につかむための練習です。
刻み突きでも逆突きでも、追い突きでも良いのですが、ひとつだけ決まりがあって遠目から一撃で打ち込ませます。
連打やコンビネーションは要りません。
特に上下の打ち分け、上段突きなのか中段突きなのかを明確にミットを構えることが重要です。
距離が遠ければ、ミットに当たらないか、当てても威力のない突きになります。
距離が近ければ、ミットに当てた瞬間腕が曲がって威力が出せない突きになります。
ポイントを取るという意味では、正しい姿勢と残心まで求められますからそこまでを身につけられます。
防御やカウンターを気にせず、基本中の基本の距離感を掴めます。
ちょうど良い距離から「足を使った」正しい突きを打ちたいですね!
2.基本攻撃の基礎固め
私の基本攻撃はワンツーです。
というかワンツーは非常に重要なコンビネーションだと思います。
私が初めて大会に出る時に会社の空手部の先輩(職歴上は後輩君)に
「ワンツーくらいしかできないんだけどどうしたらいい?」と聞いたら、
「できない事をしても仕方ないので、ワンツーだけで勝ちましょう!」
と言われました。
つまりワンツーだけ極めれば、とりあえず試合にはなるとのことです。
実際にそうだと思います。
ワンツーが崩れて、刻みだけになったり、ワンツー・ワンツーの4連打になったりすることでポイントが取れたりするから不思議なものです。
という事で、その人の得意な攻撃を徹底的に練習しましょう!
私の場合はワンツーですが、人によっては上段中段の突きだったり、ワンツー・中段突きだったりと色々とありますね。
で、具体的な練習のやり方ですが、例えばワンツーの場合、その時にはタイミングや距離を変えて、ひたすらワンツーのみこれでもかと言うくらいに練習します。
これを繰り返すといつでもワンツーが出せるし、バリエーションも色々あるぜ!という自信が生まれるので、単にワンツーの練習だけでもワンツー以上の効果があるのです!
3.蹴り技の精度を上げる
蹴り技は人に打つのはなかなか難しいですが、ミットであれば当てやすいです。
なのでミットで当て感や距離感を徹底的に掴みましょう。
基本の中段蹴り・上段蹴りはもちろん前蹴りなんかも練習できちゃいます!
すぐに引き足を取るのもできますが、思い切り振り抜く事も可能です!
振り抜く体重をかけるという蹴り技は、本来組手では使いませんが、蹴り技のいろんなパターンがある事は知っておくべきでしょう。
そして何より実際に打つことで、イメージがしやすいのがミット打ちの利点です。
蹴り技のミットは、3つのパターンがあります。
①蹴り技の数をこなして、体力を増強し技を身につける練習
ご参考
②蹴り技を交えたコンビネーションを磨き実戦で使えるようにする練習
コンビネーションは、最後の決め技だけ強く打つのが理想です。
例えばワンツーの後に上段蹴りをするなら、蹴りだけ強く打つわけですね。
こうする事で、技にメリハリが出て最後の極めもスピードも威力もあがります
③蹴り技を囮にして、突きに繋げるコンビネーションの練習
見せるための蹴り(ミットには軽く当てる程度)やフェイントの蹴りなど多彩な蹴らない蹴り技も練習できます。
変則的な蹴り方やブラジリアンキックみたいな感じの練習もここでやれます!
4.ミットを打ちで総合力を培う!
ミット打ちの数をこなす事で、向上する能力は色々とあるのですが、実は実戦に近い練習になっているのです!
何のことかと言うと、距離感を掴めることはもちろんですが、当て感が身に付きます。
当て感が身につくことで、寸止めの感覚も身につくのです。
※私の場合というか個人の考え方ですが、組手のための寸止め練習は必要ないと思っています。
それと打ち終わりの体制を常にニュートラルに保つ事ができるようになります。
体力だけでもなく、距離やフェイント、体制、構えまで総合力がアップするのがミット練習です!!
あまりやらないという方もいるのであれば、是非試しに取り入れてみてはいかがでしょうか?