シニアという言葉にどんなイメージを持ちますか?
シニアの人たちとか言うと、なんとなく引退した人たちを指すのかな?と思ったりもします。
ですが例えば、アイススケートでシニアと言えば、ジュニアの上の世代。オリンピックとかの大会に出てくる主力の人たちが属するカテゴリーのようです。
空手の大会におけるシニアとは、ローカルルールもあるのでしょうが、とりあえず男性ならば40歳以上、女性ならば35歳以上という事になるようです。
私は今回空手の試合にエントリーするにあたり、このシニアの部で出場することにしました。
シニアのカテゴリーは、基本的に皆さん黒帯の段持ちの人たちです。
希に茶帯の選手も混じったりしておりますが、基本的には40歳以上で空手を続けている人達なので、よほど好きな人たちであろう事に違いはございません。
地方の小さな大会でもこのカテゴリーが存在している所を見ると、空手好きなおじさんたちは結構多いのかもしれませんね。
整列している時に話を聞いてみると、実業団で空手をやっている人や、空手歴30年以上という強者もおります。
雰囲気から察するに只者ではない人達が集っているように思えました。
そしてそんな私も不惑の40を過ぎて、現在42歳。
このカテゴリーにおいては、ひよっこ同然。鼻垂れルーキーでございます。
ですが!!そんな私このカテゴリーにおいては、武器がございます!!
それは「若さ」です!!
40を過ぎて若さを売りにできると言うのは、このカテゴリーのイイところです!
20代の若者と勝負といっても身体能力に圧倒されてしまいますが、40歳以上の人達の中であれば、身体能力的には「若い」私たちに分があります!
しかも日々ジムで鍛えた運動能力を持ってすれば、ひょっとしたらいい試合が出来るかもしれません!!
なぜならば、ほとんどの人達が私よりも明らかに年上!!
40代後半から50代前半位の人たちが多いのです!
「経験」と「若さ」!いざ勝負ですね!!
さて、実際の試合が始まりました。
私はシードされていたので、対戦相手をじっくりと見る機会に恵まれました。
空手の試合は基本的にトーナメントなので、対戦表が手元にあれば、自分の当たる相手がわかります。
どんな組手をするのか観察することができるのと、非常に重要な事だと思います。
さて、勝者が私の対戦相手となる試合、、、壮絶な試合になってました。
50歳前後のオジサン達とは到底思えないスピードと技のキレ!
更にその迫力に圧倒されます。年齢なんて関係ないくらいに技のオンパレードです。
二人共に動きはかなり馴れております。
どうやら空手歴はかなり長そうな雰囲気ですね。足払いからの連続攻撃、反則も辞さない投げを打ったりと壮絶な試合になっていました。
見ていて面白いというか、すげー!!っていう感じで見てました。
思わず圧倒されてしまいます。
試合は一進一退の攻防で、ポイントの取り合いになりました。
ちなみに青い拳サポーターの人が勝ったのですが、試合前に娘さんに熱心に指導されていました。その時の立ち振る舞いは、どう見ても空手の達人じゃないかというくらいの見事なものでした。
そんな人と互角に渡り合う赤い拳サポの人もまた凄い空手家なのだろうと思ってしまいますね。
勝負は結局時間いっぱいの1分半まで掛かり、青拳サポの人がポイントで勝利しました。
私のシニアの部での初対戦相手は、この人になった訳です。
正直組手を間近で見る限り、勝てる気がしません。
自分がまともに使える技といえば、ほとんどワンツー位な物で、フェイントやら足払いも自信を持って使えるわけでもありません。
ただこちらも毎日のようにキックのジムに通い鍛えた身です。そう簡単に負ける訳には行きません!!
覚悟は出来ました!気合も十分です!!いざ勝負!!
審判に促されて一礼をして、試合コート中央に歩を進めます。
組手の開始位置まで来ると驚きました。
めちゃめちゃバテてますよね!?先輩!!
と思わず突っ込みたくなる位、バテバテな雰囲気です!
それでも先ほどの試合を見る限り、かなりの技を持っています。
油断を誘っているだけかもしれません。私は気を引き締めました。
組手が始まると、先ほど見た試合の動きは完全に無くなっておりました。
傍目で見てもわかるそのバテっぷりに嘘はなく、全くの別人のような動きになっていました。
そう、シニアの部において、実力者同士がぶつかると見事に潰し合いが起こる事がわかりました。回復が遅いので、、、。苦笑
私もこのカテゴリーにおいては、若手の部類に入ります。ましてや毎日のように鍛えているわけですから、体力が、、、とか言い訳は絶対にできないワケです。
とはいえ、前回の苦い思い出もありますので、体力をあまり使わずにこの試合は勝利することが出来ました。
過去記事参照
相手の方には申し訳なかったのですが、とてもまともに戦える雰囲気ではなかったです。逆に黒帯相手に自分の体力を考えながら戦うという自分の冷静さにビックリしました。「生意気な!!?」と自分でも思ってしまいますね。笑
さて、そんな調子が乗ってきた状態で、次は準決勝になります。
つまりこの時点で私はベスト4に入っている訳です。正直言ってマトモに戦ってのベスト4でもないので、イマイチ「よっしゃー!!」的な感じにはなりません。
シニアの部にエントリーした人は全部で13人くらいだったと思いますが、、、。
さて準決勝に入ります。
今度の相手は、全くバテてはおりません。落ち着いているのがわかります。
そしてこの人の試合は見ていたのでしょうけど、覚えておりません。
目の前の対戦相手のことばかりで、頭はいっぱいです。
まさか準決勝に来れるなんて、そもそも考えてもなかったので、、、。
相手は雰囲気がありますね。こちらも緊張感を持って臨む必要がありそうです。
対戦相手は、あまり大きくステップをする感じではありません。
私も瞬発力に頼って最近あまりステップをしない事が多いのですが、とにかく全然ぶれずにこちらに近づいてきます。
そしてあっという間の出来事でした。
試合が開始して恐らく数秒だと思います。スーっと近づいてきた相手は次の瞬間にはもう私の顔に突きを入れた後でした。
あっという間の出来事でした。
有効・先取を奪われました。気を取り直して警戒します。
相変わらず上下左右にブレる事なく、こちらに近づいてきます。
正直この時はもはや混乱状態に陥っていたのかもしれません。
滑るようにこちらに近づいてきたと思った次の瞬間でした。
あっという間に、左の上段蹴りを受けていました。
当然審判は1本の判定。おそらく試合開始して20秒くらいしか経っていないんじゃないのかという気がします。
という事で、シニアの部の準決勝においては、その実力の違いをまざまざと見せ付けられるハメになりました。
なんか映画「ベストキッド」の宮城さんが、コブラ団の先生をやっつける図を思い出してしまいました。
特に準決勝の上段蹴りは見えなかったというのが本音です。
さらに言うと、実はこの一本を貰う間に私が突きをいれてその突きが反則を取られたのですが、そのタイミングで実は上段蹴りを一発もらっていたのです。
つまり私の反則の方が先だったので、ポイントにはならなかったのですが、思いっきり入れらていたのです。
という事は、実は私は2度も上段蹴りを連続で受けた事になります。
これは確かに実力差も認めざるを得ませんが、それ以上にこれがキックボクシングだったらKOされていたのかもしれません。屈辱的と言わざるを得ないでしょう。
やはり実力者は、大技を持ってあっさりと戦いに勝つ術を知っているのだと思います。
そして私は2回も上段蹴りを受けたことにより、上段蹴りをやはり習得しなくては、この蹴りの防御の方法もわからない!!という結論に至りました。
上段蹴りをきっちりと自分でも打てるようになれば、きっとその対策も思い浮かぶはずです!!今更ながら柔軟をしようと心に決めたのでした!
シニアの試合をしてみた結果
自分の実力不足を思い知らされる結果になりました。
ただし一方で全く通用しなかったかというとそうでもありませんでした。
試合前の立ち振る舞いや練習の風景を見ていると、とてもじゃないけど勝てる気がしないと思っていたのですが、いざ試合をしてみると意外といい勝負になっていたりもします。
よく考えてみたら、私も一応黒帯を巻いた人間のひとりです。
いくら経験が少ないからといって、あっさりとやられる訳には行きません!
そういった意味で、今回かなりのハンデをもらいながらも1勝できたことは良かったなと思います。
そしてシニアのカテゴリーの中では、私は若手の部類に入るわけなので「疲れた」という言い訳はできないワケです!
こういった中で言い訳のしようがない戦いもまた楽しいですね!
シニアの試合もまた試合前とかは皆さん割りと和気あいあいとした雰囲気です。
見てると本当に「空手少年」がでかくなったのだなと思います。
大の大人が休日にわざわざ空手の試合に出かけて、たったの数分戦うために、丸一日潰すワケです。
それでもやってみれば分かります。
丸一日かける価値があり、そして何物にも代え難い「充実と楽しさ」がそこにはあるのです。まさにプライスレス!!
なかなかいい年してこんなに、はしゃいで大騒ぎして過ごす事も無いですよね。
空手やって楽しいな!よかったな!と思える一コマだと私は思います。
皆さんはそうは思いませんか?
次は今回勝てなかった相手にリベンジできるように、稽古していきたいと思います!
www.karatekagolf.com
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