ブログを引っ越したので再投稿です。
空手を始めたが、全ての人がずーっと続けるわけではございません。どこかでやめたりする日が来るかもしれません。というかほとんどの人はやめてしまうのが現実です。
今日はそんなお話。親の覚悟も試されます。
ずいぶん前になりますが、空手仲間のお父さんが一人辞めてしまいました。
私と同時期に始めたお父さんで、いわば同期みたいなもので、私を含め3名いましたが、色々と事情があるのでしょう。
身長も高く組手をしても強かったのですが、残念ですが仕方ないですね。大人の空手はいろんな要因で続けられない事もあります。それは私も同様だと思います。
好きでもやる気があったとしても続けられないこともあります。
仕事の関係で練習ができない、時間の関係で道場に通えない。怪我をしてしまい練習できない。等などその他にもいろんな要素があって空手を辞めざるを得ないこともあると思います。
大人が習う空手は、ある意味趣味というかよほど好きな人という印象です。ですが、大人で空手をやっている人は、総じてキラキラと輝いている気がします。そして楽しそうです。子供と一緒にやっているとは言え、明らかにこの人好きなんだろうなーというのがにじみ出ている人が多いです。割と「子供を口実にして自分がやりたい人」というのは存在してます。
さて、先日一人の小学低学年の子とその親が先生のところに相談に来ておりました。
どうやら子供は「空手を辞めたい」と言い出しているようで、親は子供に空手を続けて欲しいと考えているらしく、先生に援護射撃を貰いたいという雰囲気でした。
先生も「あと少し頑張ろう」とか、親と一緒に励ましておりました。
しかし私だったら、辞める事を止めはしないかなと思います。もちろん仕事として空手を教えていたり、習っている訳でもないので、無責任な立場ではありますが、本人が空手以上にやりたい事を見つけて、「そっちもやってみたい」と思うなら、そっちをやらせるべきですし、無理やりやらせても、本人は楽しくないでしょう。
ましてや空手とか武道は怪我をするかもしれませんし、怖いなと思う場面もあるでしょう。単に楽しいことばかりではないと思いますが、それはどんなスポーツもそうですし、何事においてもそうだと思います。
ある時に気がつくのではないでしょうか。空手って楽しいなと。
でも誰かが応援して楽しく感じるわけでもないし、誰かが説得しても好きになるわけではないと思います。
子供の頃、好き嫌いがあるタイミングで無くなり、逆に好きになるとかあるじゃないですか。子供の頃肉ばかり食べていたのに、30超えると魚が美味しく感じるのと同様に、その時に無理やり食べさせて「ほら!美味しいだろ!」と言っても、説得力は無いのではないでしょうか。だって本人が楽しいと思う・思わないはその人次第ですから。
私は野球を小学生からやっていましたが、楽しいなと思いながらやっていた事はありませんでした。と言って辛いとか辞めたいとかいう気もあまりありませんでした。単に部活動として野球をやっているという感じだったのです。
野球をやめて、たまに草野球に呼んでもらったり、会社のソフトボール大会とかでやるとまぁ楽しいなと思う程度です。今更ですが、好きだったのか?と言われるとそこまで好きだったのかわかりません。
ですが大学生になって、サーフィンを始めました。社会人になってゴルフにハマりました。どちらも非常に難しくて、楽しかったです。
この2つのスポーツに共通するのが、楽しいけど、難しいなのです。例えばスノーボードも結構やりましたが、上手くなって爽快感があったり、ジャンプをするスリルとかも感じますが、楽しさという点では、サーフィンやゴルフ程は私は感じませんでした。
野球では「悔しい!」という気持ちがそこまでは感じなかったのですね。
小さい頃からやっているスポーツが楽しいなと感じるものであれば、極めるぐらいまでやり続ける事ができると思います。でもそう思える人はかなり稀だと思います。それこそプロになる人達は総じてそう思うのでしょう。
でも、引退したメジャーでも活躍した広島の黒田さんのように、「プロになって野球を楽しいと思ったことはない」という人もいます。
極めるというのはそれだけ厳しく難しいことなのだと思います。ここまで親としてやってほしいとかそういうのは親の思いであって、一番大事なのは子供の気持ちなのかなと思います。何よりそこまでしてそのスポーツを極めて欲しいと思う親はどこまでいるのでしょうか?
私の小学校の同級生にテニス界で結構有名になった友人がいました。彼は小さい頃から親に徹底的にテニスを叩き込まれ、テニスが大嫌いだったそうです。毎回泣きながらテニスをしていて、本当に嫌いだと思っていたようです。
ですが、彼はそのままテニスを続け、結果名門大学のキャプテンを務める程の選手になりました。テニス界では結構有名な選手になったそうです。
そこにあったのは壮絶な親のサポートと徹底した英才教育だったそうです。そこまでできる親であれば、信じた道を進めるのはいいのかもしれません。大人になって彼に会った時に聞いたら「テニスは好きだ!」と言ったのだと思います。
ゴルフの石川遼君も、家族のサポートが相当あったそうですね。
普通の家族はそこまでの覚悟は持てないでしょう。
でも子供は新しいおもちゃがあれば取り敢えず欲しがるのと一緒で、空手の事もわからないうちに他のモノに目移りするのであれば、もう少し頑張らせる事もアリだと思います。
空手に限らず、なにかたった一つでも得意なことがあると一気にそのスポーツが好きになる事があります。更に言うとしばらく離れてみたあとに、やっぱりあれ楽しかったなぁと思うことがあります。
子供の頃やっていた人が、大人になって空手に復活した時の空手に対する情熱は凄まじいものがあります。これは大人になって気がついたパターンですね。
子供はまだ生きてきた時間が短いので、物事を多く知っているわけではありません。でも親は知っているわけです。だから親は子供に時間短縮という近道を教えたくなるものです。
でも、それはきっと違って子供が自分で気がつかないのであれば、本当の意味での近道にはならないと思います。
子供が欲しがるおもちゃを全て買ってあげることはできません。でも子供が本当に必要なものは、親が買ってあげるべきだと思います。
子供に何が一番大事なものか?を分かってもらう為の手段を親は用意する事しかできないのではないでしょうか。
私はその手段が、「無理矢理にでもやらせる!」なのか「一度離れてみる!」なのかはわかりません。当然どちらでもなく、応援してあげるというのも手段の一つでしょう。
子供が理解した結果「空手はやはりツマラナイ。」となるかもしれません。それは仕方のないことだと思います。
その子供の思いを組んであげられるのは、きっと親なのでしょう。
空手家で一生食べていく!という人でないならば、成長する手段の一つだと私は思います。成長するという意味で空手は非常に優れていると思います。でもそう思わない人も多くいると思います。
子供のことを指示・命令するのではなく、理解とサポートする事が大事なのではないでしょうか。
皆さんはどう思いますか?
コメント