空手を初めて5年、キックを始めて4年。
ついに私は憧れの
「ハイキック(上段蹴り)」
を習得しました。
私のようにアラフォーから格闘技を始めた体の硬い人間には習得不可能と思われたハイキックです。
そんな私でも打てるようになる!
つまり誰でも打てるようになるのです!
そのやり方・コツ・ポイントを少し書きたいと思います。
※あくまで私の場合です!違うわ!!と思う人も絶対にいますので、ご了承ください。
0.はじめに(注意事項)
ちょっとだけ前提、注意事項です。
私のハイキックは、覚えたてのレベルの低いハイキックです。
なので、ブログの記事にする程のモノではありません。
本当はもっと上手になったら書けば良いと思います。
ですが、今書く理由があります。
それは私のハイキックはここから更に上達してくると思います。
他の技もそうでした。
徐々に技が自分に馴染んで洗練されてきます。
そして上達と引き換えに感覚が変わってくるのです。
すると今の感覚をきっと忘れてしまいます。
なので
「打てない」⇒「ハイキックが打てた」
という多くの人が悩み、諦めてしまうこの状況を突破した今!!を備忘を兼ねて書いていきます。
ハイキックが全く打てない人、体がガチガチで打てないと諦めている人に向けたブログ記事だと思っていただければ幸いです。
あと、技の感覚は人それぞれです。正解は人それぞれであることをご理解ください。
1.ハイキックとはなんだ?
相手の頭部、顔をキックする技術です。
一撃必殺の大技であり、キックボクシングや空手など打撃系の格闘技、格闘術でもお馴染みの技です。
その威力・効果は絶大で、パンチの5倍強いと言われる蹴り技が、相手の顔面を捉えたならばKO必至と言えるでしょう。
威力・効果は大変大きいのですが、避けられるリスクやバランス、そもそも打つこと自体が難しいという禁断の大技なのです。
空手では上段蹴りや上段廻し蹴りなどがそれにあたります。
2.左ハイキック(上段蹴り)のやり方・コツ・ポイント
では早速ハイキックの打ち方についてです。
この記事では、とりあえず左ハイキックを書いていきます。
何故に右じゃないかといえば、単に写真の有無の関係と左の方が私は打ちやすかったからです。
2-1.ハイキックの流れ・動作ポイント
早速ハイキックの流れを写真を使って見ていきましょう。
左ハイキックなので、一番はじめに本来はスイッチと言われる、蹴り足を後ろにする足を入れ替える動作が必要ですが、今回は割愛します。
では、パターンごとに見てみます。
①右足の踏み込み
ターゲットはサンドバッグの緑の線の部分です。
これが相手の顔の位置に当たります。
まずは軸足となる右足を開きつつ踏み込みます。
ハイキックはミドルに比べて高い位置を蹴るため、やや足を置く位置は相手と近くなります。
左腕の振り上げと振り下げはいつものようにきっちりと行う!
このキックの基本動作は変わりません。
このタイミングで左腕を自分の首辺りに持って来るのはミドルキックと同じです。
②左足の振り上げ
軸足の右足に体重を乗せつつ、左足を振り上げていきます。
この時やや後ろ体重にして、足を高く上げることを意識します。
柔軟性が高い人は、この膝の位置がより体側に近く、私の写真のように上体を反らせる必要がありません。
この時点では、目線の先にある緑の線に当てるぞ!という思いが大事です!笑
③膝の抱え込みから最高到達点へ
柔軟性が高い人や上手いハイキックを打てる人との大きな違いがここです。
このタイミングでもうお尻を相手に向けるくらい骨盤を回転をさせて行きます。
足が少し遅れて付いてくるくらいのイメージで勢いを加速させます。
ブラジリアンキック風なイメージに近いです。
足をスムーズに加速させて的を目掛けて素早く打ち込みます。
更にイメージ的には、頭を後ろに持って行き、下から上を見上げる位、体を倒すイメージです。
ここがバランスを崩しやすくなります。
またハイキックだからと言って大きな予備動作はいりません。
格闘技の基本とも言える小さな動き、最小限の動作で蹴りを出します。
大きく勢いをつける必要とかはありません。
私の場合は柔軟性が無いため、膝位置が体から離れて筋力と勢いで足をあげようとしています。
このタイミングで軸足の右足かかとを回転させて捻転させます。
こういった基本の動き方は、ミドルキックと同じです。
ちょっと参考資料です。
我らが堀口恭司のハイキック途中の写真です。
上の私の写真と同じタイミングです。
膝の位置・向きが全然違うのがわかりますか?
これが股関節の柔らかさ、下半身の安定感がある人ができるハイキックなんです。
皆さん是非、このタイミングはこの写真をイメージしておきましょう!
我々激硬人間にはこの体勢に持っていけないのです!
この打ち方ができれば、斜め下から蹴り上げる強烈なハイキックが打てます!
④最高到達点からインパクトへ
抱え込みから、軸足の右足のカカトを回転させながら、左足甲の内側(付け根あたり)をターゲットに向けてぶつけに行きます。
少しでも高さを出すことが重要です!
お尻・背中を相手に向けるイメージで、蹴り込んでみてください。
左右の開脚(MAX130度)から、軸が少し縦軸に変わり、前後開脚のように前後の足の開きを少しだけ使えます。
これによって、開脚がより大きくできて高さが更に少しだけ出しやすくなるのです。
このインパクト直前のタイミングが一連の動作の最高到達点になります。
この瞬間からインパクトまでは蹴りを加速させて、パワーを出します。
堀口さんの画像だとこうなります。
斜めしたから最短距離、最短スピードでハイキックを打っていますね。
Σ(゚д゚lll)
⑤インパクトへ
回転を使って、左足はインパクトを迎えました。
決して力のあるハイキックではありません。
ですが、ターゲットの緑の線をきっちり捉えています!
重要なのは、この高さを一応打てた!という事実です!
ハイキックはミドルと違って、打ち込む(押し込む)必要があまりないと言われます。
軽くあたってもKOできてしまう威力がそもそもあるからです。
なので当てこむ事よりも、打つ事ができる事実が大事なのです。
ここまで出来るようになったら、あとはひたすらに繰り返し、柔軟性と体の使い方を改善させていくことで、ハイキックはより洗練されて、レベルの高いハイキックになるのです。
2-2.体の仕組みを理解する
ハイキックを打つ上で、理解しておいたほうが良い、体の構造について少し話をしたいと思います。
①体を倒す、体の傾きとは?
ここで少々ポイントになる体を倒すということを理解しましょう。
体を倒すと脚が上がるという意味を正しく理解することでハイキックは打てます。
※柔軟性があれば、体を倒さず回転の効いた強いケリが打てるのです!
上の写真は体を倒さないパターンです。
これだと足が上がってもこれくらいですね。
同じ足の角度のデッサン人形をこんなふうに後ろに反らせます。
すると足の位置が高くなったのがわかりでしょうか?
※当然バランスは悪くなります。
では、ここに実際に相手にたってもらいます。
まず体を傾けなければ、足の位置は相手の肩口あたりですね。
では、下の写真を見てください。
このように体を少し後ろに倒すと、足が上がりバッチリ相手の顔を捉えています。
つまりこのように体を倒すと、足が届くのです!
②開脚の意味と前後の開脚
なお私が言っている前後の開脚と言っているのが、少々わかりにくいと思いますので、写真で説明します。
上の写真を見てください。
こんな風にお尻を向けないと、横の開脚の高さまでしか打てません。
つまり足は高く上がらないのです。
これをこの上の写真のように、回転を使ってお尻を相手に向ける感じにすると、足を骨盤の横に位置する事で足はより高く上がるのです。
可動域を大きく使えるのです。
ちょっと相手に立ってもらいましょう。
下と比較したら一目瞭然ですね。
開脚が要らないというわけではないのですが、こうした体の使い方をうまく利用すれば、なんとか柔軟性が低くてもハイキックは打てる可能性があるのです。
打ち方とポイントをまとめます。
・力まない
・予備動作を極力減らす
・とにかく高い位置を打つイメージ
・上体を倒すことで足を高く上げる
・背中・お尻を相手に先に向け受けることで、縦の開脚を使う
・できれば膝を高く体の近くに上げる
・腕の振り上げと振り下げをきっちりと利用する
・ブラジリアンキックのイメージで打つと高い位置を蹴りやすい
※但しパワーが出ない
・本当は最短距離で斜め下から打ち上げたい!
・左ミドルキック的な打ち方の基本は忘れずに
3.ハイキックの成功要素について
3-1.ハイキックを打てる大前提!
ハイキックを打つためには、いくつか必要な要素があります。
一つがある程度の柔軟性です。
ですが、とりあえずハイキックを打つだけであれば、ある程度の柔軟性で打てる事が分かりました。でもある程度は絶対に必要ですよ!
次にそもそもキックの理解です。
キックの基本とも言うべきミドルキックを、まずはハイキックの前に打てるようになるべきでしょう。
ベースとなる体の使い方や、筋力、バランス感覚はここで身に付ける必要があります。
3-2.ハイキックのバランスについて
ハイキックのバランスについても少し書いておきます。
①踏み込み時
踏み込む時には既に、体を少し倒し気味でアプローチすると高く足を上げやすいですね。
② 足の振り上げ
本当はこの時点で膝を体に寄せると、バレにくいですし、前蹴りやミドル等の所謂キックの出処が分かりにくくできますね。
出来たら黄色いところに膝を持ってきたいところですね。
③抱え込み
膝の位置はもっと高く、前に本当はしたいところです。
膝の抱え込みができると、相手からもバレにくくとても良いのです。
またこの時に体を倒せば蹴りは高くする事が可能です。
④最高到達点
バランスが一番崩れやすいポイントです。常に行ってのバランスが保てれば、キックは確実なものになっていくのでしょう。
慣れないうちは転んだり、バランスを崩すこともありえる体勢ですが、そこは割り切りましょう!!
⑤インパクト
上下の写真を見比べてみてください。
青い線を軸として、綺麗なYを描ければ、キックは高く打てます。
下の写真は少しだけ緑の線が立っていますね。
これが柔軟性があれば、打てるのですが私には打てません。
ここらへんを今後どう改善していくのか?
今後の課題ですね!でもこれもまた楽しいものです!
4.まとめ
ということで、ハイキックのやり方を記述しました。
空手やキックボクシングを続けていればハイキックはいつか打てるようになる!
というのは、嘘でした!
実際、4年たっても打てませんでしたし、逆にハイキックの練習を取り入れてらは、何とか打てるようになりました。
ジムでも結構上手い人で、力強いパンチとミドルを打てるのに、ハイキックはからっきし、、という人も割と見かけます。
あまり練習していないので、そめそものきっかけが無いのだと思います。
それで良い人も当然いるとは思いますが、せっかく空手やキックボクシングをやっている以上、いつかはきっとハイキックを手に入れたいと思いませんか?
ハイキックが打てると、あ!この人やるやつだ!!と思わせることが出来るのです!
難しい技ではありますが、憧れの大技!
「ハイキック!上段蹴り!上段廻し蹴り!」
しっかりと技術は身につけたいですね。
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