最近空手の審判資格を取ろうと、講習会に参加したり市民大会に参加させてもらったりしています。
そんな中、気がついたことがいくつかあるので書いてみたいと思います。
空手の審判に対する不満って?よくある声とその背景
空手の試合を見ていて、「今の、ポイントじゃないの?」「なんであれが反則にならないの?」と感じたことはありませんか?
実は、選手・コーチ・観客の間で、審判に対する不満は意外と多いのです。
今回は、空手における審判へのよくある不満とその理由、そして審判側の立場や現状の改善策について審判見習いなりに考えていきたいと思います。

よくある審判への不満とは何がある?
1. 判定がバラバラで納得できない
「一人の副審が旗を挙げたのに、他の副審の旗が上がらない…」
空手の組手では、副審がポイントを判断します。四箇所に座る副審がそれぞれの角度から選手の動きを見ています。試合の動きは一瞬なので、見えたかどうか、見えた位置によって判断が変わることがあります。
2. 明らかに技が決まってるのに得点が入らない
「今の突き、完璧だったのに…」
空手では、有効打(得点になる技)に対して「良いフォーム・スポーツマンらしい態度・気力・残心・良いタイミング・正確な距離」などの6つの条件が求められます。選手や観客から見る「決まった」と、審判が判断する「有効打」にはズレが生じることもあるかもしれません。
3. 反則の判定に差があるように感じる
「相手が顔を強く打撃を入れたのに、注意もされなかった!」
反則の判断には「故意性」や「接触の強さ」などが関わります。審判はその瞬間の状況を見て判断しているため、判断が曖昧に見えてしまうこともあります。
4. フラッグ判定(旗判定)が偏っている?
「一方の選手にばかり旗が上がってない?」
観客の中には「ひいきじゃないの?」と感じることもあります。ただ、審判は原則として中立を保つよう厳しく教育されており、組織的な偏りは基本的にありません。
審判側のリアルな事情
審判も人間です。以下のようなプレッシャーや課題と常に向き合っています。
- 一瞬の技を正しく判定する高度な集中力が必要
- 多数の選手・観客の視線とプレッシャーにさらされる
- 常に公平を求められ、間違いが許されにくい

審判はいきなりポッっとなれるわkではなくて、全空連の3段以上の段位が必要です。
そのうえで講習会や研修を受け、最新ルールに基づいて判断できるよう努力しています。そしてその殆どがほぼボランティア状態で、プロの審判という方はほとんどいないと思います。
また審判の中にも資格があり、県の資格、地区の資格、全国の資格などがあり、特に全国資格の審判は高い技術力が求められます。
実際に全国審の先生と一緒のコートで、試合をしたりすると納得の判定で、そのレベルの高さがわかります。
ただ、全国審の先生などはそもそも一握りの方しかおらず、普通の審判によって技術にばらつきがあるのが実際のところです。
審判スキルの改善への取り組み
私などはまだまだ駆け出しの審判見習いなので、日々努力が必要です。
空手で自分の稽古を進めるのは自分のためですが、審判は選手のためにやる必要があるのです。
自分の努力が実を結ぶとかではなくて、自分が正しくないと努力した選手が損をするなんてことはあってはならないのです。
だから、普段から改善への取り組みをしないといけません。
- ✅ 審判の講習会やセミナーに参加
- ✅ 試合映像や動画を研究
- ✅ 道場などで審判練習
- ✅ 市民大会などの公式戦ではない大会に参加させてもらう
- ✅ 先輩や有識者(審判経験豊富な先生など)にアドバイスをもらう
まとめ
審判になりたいという人も世の中にはいると思いますが、実際には空手の試合をするためには、審判が必要だから審判になるというのがほとんどだと思います。
例えば自分の道場で大会に参加したいというならば、審判協力を求められる場合もあります。その時に審判を出せない場合、生徒を大会に参加させることもできないわけです。
運営側からしても、審判がいないとそもそも試合を成立させられない訳ですので、審判確保は死活問題です。

空手の審判も色々と大変ですが、全ては選手のために活躍してくれるありがたい存在なのだと思うわけです。私もいつかそういうお手伝いをしていきたいと考えています。
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