空手衣(道着)には形用と組手用があります。
何が違うのでしょうか?
1.空手衣の特徴について
空手着は元々柔道の道着をモチーフにして作られたそうです。
なので、柔道着とぱっと見変わらないような感じです。
上着・ズボンに2つから出来ております。
あとは帯ですね。帯を締めるわけですね。
この空手衣を着て空手の稽古をする訳です。
白地の生地がベースです。
布は綿だったり、ポリエステルだったり色々とあります。
フルコンタクト空手との違いもありますが、伝統派空手の道着について記載します。
2.形用と組手用の空手衣(道着)の違い
空手衣には形の選手が主に着用する形の道着と組手の選手が着用する組手の道着が存在します。どちらも空手衣なのですが、用途が違うのですね。
主な違いは以下のとおりです。
2−1.形(型)用の道着の特徴
形用の空手衣の特徴です。
・生地が硬い
・生地が厚い
・重さが重い
・形が崩れにくい
・皺になりやすい
・恰幅よく見せる仕立て
・袖や股下は少し短め
・値段が高い
同じような見た目かもしれませんが、組手用の道着と比べると結構違います。
ちなみに写真の道着は形・組手用のどっちでもOKな道着が一応形用です。
とにかく違いを感じるのはその硬さと重さでしょうか。
しっかりした作りですので、組手用の道着と比較すると結構違います。
パリッとした着こなしができるので指導者もよく着ています。
さらに生地が固いので擦れ合う時にパーン!と音が鳴りやすいという形の試合には有効とされるメリットもあります。
2−2.組手用の道着
組手用の道着の特徴です。
・生地が柔らかい
・生地が薄い
・重さが軽い
・形が崩れやすい
・皺になりにくい
・動きやすい
・値段が安い
組手用の空手道着はとにかく軽いです。そしてとても動きやすいです。
組手の激しい動きの妨げにならないように、ペラペラの生地で特殊な折り方を軽さや薄さを実現しつつ強度も保っているようです。
ちなみに形用の道着と違って、道着が擦れてパーン!という音はほとんどしません。
3.形と組手の道着を着た感想
形用と組手用の道着の違いについて記載しましたが、当たり前ですが形競技、組手競技に特化した道着になります。
勿論中間というか、どちらでも使える道着も存在します。
形が得意な人は形用の道着を!
組手が得意な人は組手用の道着を!
普段からどちらもやりたいという事であれば中間の道着を!
それぞれ選べばよいのですね。
実際に着てみると全然違うので、結構驚きました。
私の私見ですが、それぞれの道着を着た際の感想です。
3−1.形の道着を着た時の感想
まず重い!そしてなんだか動きにくい!というマイナスなイメージでした。
ですが、実際に動いて馴染んでくるとそれほど気にはなりません。
そしてそれより何より実際に形や動作をすると、音がなったり、キレが良く感じられたりします。そして何より空手の動作や形が一気に楽しく感じます。
気持ちよく技が出せるようになります。
3−2.組手の道着を着た時の感想
組手の道着はまず着た瞬間に軽さと動きやすさに驚きます。
殆どのストレス無く動き回ることが可能です。
組手の試合とかで、バテてくると空手着が重く感じるのですが、これならそんな事もなさそうに感じます。蹴り技とかも引っかか理もせずスムーズに出せます。
形用の空手衣と比べて大分楽に感じると思います。
また汗をかいても、肌にペタッとなったりしにくいようです。
4.最後に
競技に応じてという点で、自分がどちらの選手なのかで決めていくことになると思います。
気になったデメリットとしては、形用の道着はやはり動きにくさが若干あったり、気楽に着れない感じです。
一方で組手用の空手衣は、生地が薄く軽い分、投技時に破れたりしてしまう可能性があります。ある程度は耐えられるとはいえ、頑丈さはありません。
実際に試合の時に、あっさり破れてしまったのを見たことがあります。
特に空手衣やら格好で空手をするわけではないのですが、形の審査とかの時に、組手用の空手道着で行くと、怒られます。
資格審査ならその場で不合格になってしまうかもしれません。
それくらい同じ空手衣なのに、形用・組手用で扱いが異なります。
フォーマルって言った結婚式にカジュアルで着ちゃったみたいなマナー違反な感じです。
空手の道着なんてどれも一緒でしょ!という考えの方も多くいると思います。
ですが、正式な場所や審査の際には、自分の着ている道着がそれに合わせる必要があります。
そもそも試合で勝てるように、研究を重ねて開発された先人たちの努力の賜物だと思います!
皆様も是非、形用、組手用の空手衣を着てみることを考えてはいかがでしょうか?