私はあまり人と争わない人生だったと思います。
よく言うライバルという言葉にピンと来ません。
そんな私がライバルについて少し書いてみたいと思います。
1.ライバルってなに!?
ライバルという言葉を聞くと何を思い出しますか?
私はやはりガンダムのアムロとシャアだったり、スラムダンクの桜木花道と流川とかを思い出します。
なんにしても互いの成長に欠かせない人物ですね。
基本的には敵同士というイメージがありますが、その二人が協力するとすごい効果が現れたりもします。
と、まぁ分かり易いのは物語の中だけで、現実的にライバルがいる人とかってそうそういるのでしょうか?
ドラマの中では、出世争いのライバルだったり、恋路を邪魔するライバルだったりとマイナスのイメージだったりもします。
少なくとも私の人生にライバルという人はいなかったように思います。
別に誰に勝ちたいとか思ったことも無かったですし、特に理由はないけどこいつ大嫌いだ!という人もいなかった。
何よりライバルの存在自体意味がわからなかったというのが正直なところです。
皆さんは思い返すとライバルっていましたか?
2.ライバル 出現!?
さあ、しかしながら空手やキックをしていると、何ともライバルっぽい人たち現れてくるのです。
私の場合こんな人たちです。
①キックのジムで出会う私と同世代以上のオジサンたち
面白い話で何故だか若者はそれほど気になりません。
例えば何かの試合をして勝っても・負けても別に悔しいとか思わないのです。
ところが、私と同世代以上、特に上の世代の人達に対しては、
「負けられない!」
と思ってしまうのです。
理由はやはり、条件が自分と同等だと考えるからだと思います。
要するにこの世代に負けるというのは「努力が足りない証拠」でもあります。
仮に経験十分のベテラン空手家だったとしても、試合で負けると悔しいものなのです!
②空手の試合で出会った五郎丸似のPTA会長
まだ色帯だった頃の「有級の部」で出た試合。
私が初めて市民大会の試合に出た時のことです。
実はこの時点で私はキックボクシングもしていたので、練習量は結構多かったのです。
なので、有級の部であれば割と余裕で勝ち抜けるだろうと考えていました。
その時に出会った人です。
その方は過去に何度か試合に出たことがあったらしく、初戦で当たる私の名前をトーナメント表で見つけて挨拶をしてくれました。
背格好も私と変わらず、当時のラグビー日本代表の五郎丸選手に似ていたのです。
そしてこの方は、非常に気遣いができるナイスガイだったのです。
結構な空手家族だったようで、奥さんも子供さんもこの選手のことをコートサイドで応援していました。
一方、我が家は遥か遠くの客席で、こんな状態でした、、、。
人間として負けた気がします。涙
まぁ、それはいいのですが、実際の試合(私にとっては初めて)の試合で驚かされました。
道場の組手の練習はやっていたのである程度はわかっているつもりでしたが、
恐ろしく強かった
のです!
自分の攻撃はことごとく避けられて、相手の攻撃は早く重く避けるのがやっと。
キックボクシングのジムにまで通って、自分なりに全力で取り組んだ空手。
それがここまで通用しないとは信じられなかったのです。
全くポイントが取れず、たったの1分30秒が恐ろしく長く、そして短かったです。
試合は判定へ、、コンタクトが強い反則しまくり且つ試合内容としても完敗だと思いました。
ですが、上がった旗は私。
試合上、勝ったには勝ったのですが、全くもって勝った気がしなかったです。
この試合で体力を全て持って行かれた私は、次の試合いいところなく負けました。
倒れるかと思いました。涙
空手を舐めていた訳じゃないですが、思い知らされたのがこの人です。
人間的にも器が大きく、なんかキャプテンという感じの人でした。
その後も大会で試合を何度かしているうちに気がついたのですが、
この人はやはり色帯とは言え相当に強かったのです!!
2年後くらいにとある市民大会の決勝でもう一度、この選手と当たりました。
この時は私は体力が残っておらず文字通り完敗。
市民大会優勝はこの人によって阻まれたのです。笑
通算成績は1勝1敗。
次当たった時が本当の勝負と思って練習に励んでいるのです!
③空手の試合で出会った爽やか中段兄さん
これもまた空手の市民大会での話です。
色帯の頃の話です。
おそらく当時の私は4級か3級くらい。
空手歴で言うと2年か3年くらいだったと思います。
空手の大会は待ち時間に集合して待ちます。
キックの試合のようにリングが上がるまで相手がわからん!
という事はあまりなくて、集合している場所で既に対戦相手と話が出来る環境です。
その中に少し小柄な坊主頭(おしゃれ坊主)の青年がおりました。
彼は白帯、でも午前中の型の試合では準優勝していました。
これは経験者の出戻りパターンだなと思ったのです。
※昔やってた経験者が子供と一緒にまた始めたパターン
当時はキックボクシングのスパーリングを結構頻繁にこなしていた時期だったので、体力的には自信がありました。
油断はならないと思いつつも試合に臨みました。
試合は一方的でした。
私の攻撃はことごとくC1 (コンタクト強すぎの反則)、相手の攻撃は的確に捉えられて1-4で敗北しました。
特に小柄な彼の中段突きは何度も私の視界から消えました。
白帯だったのに、技の美しさと速さは私の遥か上のレベルでした。
だが相手は経験者、仕方がないとその時は思っていたのです。
ただ、そうは言ってもこれだけの実力差を見せ付けられるとやはり悔しいものなのです。
私自身あまり悔しいという感情は人生で感じたことがありません。
でもこの時は素直に悔しいと思っていました。
その後、試合会場とかで何度か彼を見かけて挨拶をするようになったのですが、県の公認段位審査に丁度同じタイミングで受けに来ていました。
そこで聞いた話が驚きでした。
・彼の年齢と私と大して変わらなかったこと
・彼の空手歴は私より短かったこと
が分かりました。
何もかも上を行かれた気分です。
私の気持ちは
これ以上負けられない!
と激しく燃え上がるのでした。
3.ライバルの出現がもたらす効果
こんなふうにある日突然現れたその人は私の中で勝手にライバルになってしまったのです。
相手は私のことをどう思っているのか関係ありません。
この人(達)には負けたくない!!
そんな風に思ったこと自体私自身が驚きました!笑
空手やキックもそうですが、基本的にあくまで趣味です。
趣味が故に割と真剣に取り組んでいると自負していた私は、世間知らずであったことを思い知らされました。
そして世の中は広くて、まさに「井の中の蛙」と言ったところですね。
ところがこのライバルさんたちは、私があまり試合に出ていない間に、市民大会等で華々しい活躍を続けます。
私が全く勝てない型でも、優勝を飾り、組手では優勝を含む数々の入賞成績を収めていったのです。
私は焦りというよりも、楽しみに思えるようになったのです。
もう随分先に進んでしまった2人。
だが「このまま先には行かさないですよ!私をもう一度倒してから行ってくださいよ」と思います。
ちょっと引いた目で見るとわかるのですが、漫画だったら悪役は私ですよね。笑
だが悪役で結構!
私には私の空手道があり、彼らには彼らの道がある。
私は私の信じた道で彼らに追いつきたいし、追いつくと思っています。
中学時代、仲の良いメンバー数名が、私と数名の仲間を置いて(黙って)女子たちと楽しくスケートに行くという事件があったのです。
おいて行かれたメンバーたちは怒り、そして悲しみました。
が、私はこの時悲しいとか悔しいという感情ではなく、
逆に「コイツラどんな言い訳するのだろう?」
と思って「楽しみだ」と感じてしまったのです。
我ながら若干悪趣味だとは思いますが、それに近い感情なんです。
逃がさねーぞ!と思いながら走る鬼ごっこは楽しいものでしょ!
それだけ「やる気とモチベーション」が大幅にあがる
大チャンスなのです!!
ご賛同いただけますか?
本音でお考え下さい。笑
4.まとめ
ライバルの出現というのは、自分でも気がつかなかった人間臭い思いの一面が出てきてしまうほどに、上手くなりたい!勝ちたい!どうにかしたい!という気持ちが強くなるのです!
人間臭くないですか?
「これが自分なんだな、生きているんだな」と実感できるのです。笑
こういう感情は過去に経験が無かったので、ある意味新鮮です。
やるほどに上達する空手やキックボクシング。
強さを求めるが故に怪我とかの恐怖はあります。
でもこれだけ剥き出しに、奮い立たせて身震いするほどの興奮を味わえるのはなかなかない気がします。
これが一方的に勝ち・負けであれば何も思わないかもしれません。
努力と根性で彼らに食い込める!?かもと思えるからこそ頑張れるのです。
こんなふうに身近に目標として現れてくれる
「勝手にライバル」
の人達には、勝手に感謝申しあげます!
ライバルの出現は、新たな目標の設定とモチベーションアップに絶大な効果を及ぼしますよね!
これからもまた新たなライバルが出現し、新たな物語が生まれるのかもしれません。
強敵とか書いて「とも」と呼ぶケンシロウの気持ちが少しだけわかった気がします。
皆さんにも「ライバル」いませんか?
尚、本記事におけるご意見、感想、ご指摘等一切お断りしております。
( ゚Д゚)ナニカ?
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