空手道クラブを立ち上げました。
道場運営について少し書き置きたいと思います。
想像以上に難しいものだと実感しますが、それでも楽しいものですね。
1.通常稽古の時間配分
稽古を開始して早いもので、3ヶ月が過ぎようとしております。
当空手道クラブの練習時間は1.5時間の通常クラスと45分の大人クラスの2部構成の形になっています。
最近毎回思うのですが、
「時間が足りない!」のです。
特に1.5hの通常クラスの時間です。
あっという間に時間がなくなります。
どういう内訳かといえば、以下の通り。
①体操&基本稽古 30分程度
②形の稽古 30分程度
③組手系の稽古 30分程度
ですね。
個人的な理想でいえば、以下のとおりですね。
①体操&基本 20分程度
②形の稽古 30分程度
③組手の稽古 40分程度
ところが、そんなにゆっくりやっていないのに、①の体操&基本稽古で30分程度過ぎているのです。
空手の稽古で形のみを行う人、組手のみを行う人がいますが、やはりこんなふうな現実的な問題も有るのかなと思います。
2.各稽古の課題、問題点
それぞれに時間がかかってしまう理由はいくつかありますが、ちょっと紐解いてみたいと思います。
2−1.体操、基本稽古のメニューと課題
体操と基本はやはり重要な要素だと思いますが、やっていることは以下の通り。
・礼&黙想
・連絡事項
・体操
・突きの基本練習
・受けの基本練習
・四股立ち
・前蹴り
基本いつも同じメニュー立てて行います。
【課題】
これらの事をやる上で、突きの基本、受けの基本の時に結構細かいところが気になってしまう事や前蹴りとかの説明をしだすと時間がかかってしまいますね。
基本は重要と言えども、30分かかってしまうとやはりちょっと掛け過ぎかなと思います。何故なら基本ですから、毎回指摘しなくても良い状況にしたいですね。
2−2.形(型)稽古 のメニューと課題
形は基本形と指定形を週によって分けて練習します。
・1週目 撃砕第一
・2週目 撃砕第二
・3週目 サイファ
・4週目 セーパイ
稽古の仕方は参加しているメンバーにより若干変えますが、現時点では概要やポイントをまず説明し、ゆっくりカウントしつつ合わせて形を打ちます。
一定の回数をこなした場合に無号令で各自形を打って貰います。
人数が少ない場合は、動画を撮って自分自身の姿を見て修正ポイントを認識してもらいます。
【課題】
とはいえ、とてもじゃないですが時間が足りない!
30分程度で出来ることは限られてしまいます。
やはりできていない点を説明しながらやると、一つの形しかやっていないのにも関わらず、時間があっという間に立ってしまいます。
細かい点を気にせず進めたり、回数をこなしてキレを出す稽古などやるべき事が多々あります。
2−3.組手稽古のメニューと課題
組手稽古は打ち込みやミット、最終的に自由組手のパターンですが、参加メンバーにより異なります。
・ミット打ち
・打ち込み
・組手
・その他(テーマ別)
組手稽古については、色々な練習パターンが有ると思います。移動稽古やその場での突きや蹴り等もそうですね。
また練習方法も色々とあり、スピードに慣れることや間合いを取るための練習、反射神経を活用した練習など多様な練習が出来ると思います。
【課題】
ポイントを説明するが言葉では伝わらないことも多い。繰り返しの練習の中で身についたり、閃いたりする事も有るため、説明しただけで伝わらない事も多い。
実際に体を動かしての稽古なので、ペース配分をしないと稽古がだらけたり、怪我の恐れもあり得る。
3.課題整理と今後の方針
上記現状と課題を書きましたが、一度整理と方針を定めて置きたいと思います。
3−1.体操と基本稽古の整理・方針
ここはやるべきメニューは大きく変わることはないので、ある意味割り切りは必要かなと思います。小さい子などはダラダラとやっていたり、目の前で見てあげないと手を抜いている子もいるのも事実あります。
人数が多くない今は良いのですが、人数が多くなってくると到底見きれない気がします。
道場によっては基本稽古に物凄い時間を割く道場も有ると聞きます。それだけ重要なことだと思いますが、当道場においては、今の割合を一旦維持して形稽古、組手稽古に備えたいですね。
3−2.形稽古の整理・方針
理想を言えばレベル分けした稽古を行いたいのが事実です。
例えば茶帯黒帯の形と白帯の形を分けてやりたいですし、そもそも順番を覚えてもらいたいメンバーはそれだけでも時間がかかります。
黒帯クラスのメンバーが多くいる場合には、指導を一部任せるなんて事も出来るのですが、現時点ではやはりそれは難しく、大人会員の黒帯のメンバーが多くいる場合には、こうした依頼がやれたするのですが、、、。
現時点では、当初の方針通りですが、週単位に形を分けて行うやり方です。
ただそうすると、形の定着に逆に非効率になってしまう可能性もあります。
なので、黒帯、茶帯は毎週変わりの練習で自分達でもしっかりとこなして貰い、それ以外のメンバーは、基本型をしっかりと覚えてもらう方針にしようかと思います。
全員を等しく見るのもなかなか難しいと感じます。
黒帯・茶帯メンバーには自分での発見や気づき、そして何より自分で考えるという点を意識してもらいたいです。
3−3.組手稽古の整理・方針
組手稽古はある意味自由度が高い練習が出来ると思います。確かに打ち込み稽古や組手稽古も確立された練習方法であり、その効果は疑いの余地はありません。
やはり重要なことは、一体何のための練習であるのかを理解してもらうことだと思うのです。
なのでその日毎のテーマを理解してもらう事そのための練習方法を準備する事が大事かなと思います。その練習に楽しさが加わればより良いと思います。
例えば最近でいうと防御の意識が少ないメンバーが多いと感じたので、100円ショップで購入したフワフワの棒を利用した防御意識付けなども楽しく防御を練習することで、攻撃自体の恐怖心を無くし、慣れを促進したい思惑です。
いかに安全に楽しく稽古できるのか?というのがポイントだと思っています。
激しい稽古、厳しい稽古が必要な場合もありますし、そうしないと勝てる選手にならないという事も事実だと思います。
ただ当道場を立ち上げた時の理想は「楽しく空手を!」ですから、そこは曲げずにやっていきたいです。
私が見てきた過去の経験で言えば、やる気のある人はどんな環境下でも自分でやるという事が出来るのです。
4.終わりに
どんな稽古をしたら満足するのだろう?どんな練習が本当に効果が有るのだろう?色々な稽古パターンを考えて、実際にやってみて、そんな事を考えているうちにあっという間に過ぎた3ヶ月というところですね。
相変わらず人は増えていませんが、その中でも自分なりに工夫をしつつの稽古内容だったと思っています。
厳しい練習、辛い練習も時には必要と思います。
そうする事で得られる自信、強さは本物だと思います。
実際に所属道場の練習で全国に進むようなメンバーは、普段から相当な練習を積んでいるのです。そんな人達に勝ち切る実力をつけるのは、正直に言えば私がやっている練習だけ、週に1回の練習だけではまず無理でしょう。
会派の指導者は元全国大会優勝者など、錚々たる経歴の持ち主ばかりです。強く実力のある道場生が揃っています。辛く厳しい練習を課したとしても笑顔で乗り越えてくる生徒が実際にたくさんいるのです。
指導者の実力、指導者としての指導力や人間性が揃っていないと中々こうはならないと思います。
私にはまだ指導者としてのそこまでの実力はありません。実力がないからこそ色々な努力と工夫を重ねて少しでも近づく必要が有るのだと思います。
練習に参加してくれる生徒達に少しでも還元できるように、色々と考える必要があると感じつ今日このごろです。
まだまだ先が長い道のりです。
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