キックボクシングのテクニックシリーズ
強烈な攻撃をがっちりガード
「ブロッキング」
についてです。
1.ブロッキングとはなんだ?
ブロックとは「邪魔をする」という意味ですから、相手の攻撃を邪魔するという意味でブロッキングです。
要するに「ガードする」という意味です。
ブロッキングとは、一般的には相手の攻撃を
肩・腕・拳・肘などを使ってガードすることです。
基本的に相手の攻撃を受け止める技です。
相手の攻撃を避けずに受け止めます。
受けた後に攻撃に移ったり、攻撃をわざと受けて相手の「打ち疲れ」を誘発したりすることができます。
ブロッキングは防御技の基本です。
きっちりと技を習得して応用することで、より強くなること間違いなしです!
2.ブロッキングのやり方・コツ・ポイント
ブロッキングのやり方ですが、意外にも腕を上げるだけでも効果があります。
相手のパンチに対して、自分の肩、腕、肘、拳のどれかが当たれば、相手のパンチの威力は半減します。
完璧なブロックでなくとも、効果は得られるのです。
格闘技は直撃さえしなければ、なんとかなる!!という事が結構あります。
なので、キッチリガードができなくても、ガードの意識が常にある事が非常に重要です。
では早速ブロッキングについて見ていきましょう。
まずは通常時の構えです。
デッサン人形で説明します。「デッサン2号」です。
次にガード時、要するにブロッキング時の体勢です。
やり方はシンプルです。
・足に力を入れて下半身を安定させる
・顎を引く
・脇を締め両こぶしを頭にくっつける
・やや前傾の姿勢
・常に相手を見て視線は外さない
・気持ちで絶対に負けない
腕上げてるだけじゃん!!と思うかもしれません。
が、はっきり言ってその通りです。
だって、高速で飛んでくる相手のパンチを見切って受けるとか、相当な実力者じゃないとできません。
だから先に相手の攻撃を受けられるように、準備しちゃうのです。
ガードをする上で非常に重要なポイントがあります。
・どんなに打たれても、絶対に目線を相手から外さないこと
・ブロッキングは「防御・守る」行為ですが、気持ちは攻める気持ちでいる事。
この2点が非常に重要です。
実際のブロッキングのやり方の例です。
相手がフックを出してきた場合です。
相手の連続攻撃の真っ最中に
「やばい!フックが来る!!」というその瞬間ですね。
そんな時の選択肢は下記のとおり
・ブロッキングをする
・スウェー(上体を逸らして)で避ける
・バックステップで逃げる
・ウィービング(潜って)で避ける
・先に攻撃をしてしまう
・相手に飛びつき、クリンチする
こんな感じで相手の攻撃に対する対処方法があるのです。
上級者は相手の拳にパンチを当てて、反撃をしたりと更に多彩です。
さて、この状況下で色々と迷っている時間がありません。
だってもう相手はモーションに入ってるわけですから!
しかもこれが相手のコンビネーションの途中だったら、この後の攻撃も考えないとダメです。
私なら間に合わないと判断する前に、ブロッキングの体勢をとります。
何故なら一番事故が少ないからです。
相手のフックを想定して、右のガードを上げた状態です。
これで相手の攻撃を受けます。
ガッチリと相手の攻撃をブロックしました!
ブロッキングの成功です。
相手はこの後に拳を一旦戻す動作が入ります。
それが相手の隙なのです!
この一瞬を逃さず反撃に移れるかが、試合展開に大きく影響する事になります。
尚、ブロッキングもしっかりと受けないと下の写真のように勢いで持って行かれてしまう事も!?
さらにフックと見せかけて実は押し込んで体勢を崩しに来てたりもするから厄介ですね。
こういう応用技にも気をつけましょう。
またブロッキング時に防御する手をこめかみ付近に置くのはやめましょう。
こめかみ付近に置いてしまうと、相手のパンチの勢いが思いっきり伝わって聞いちゃいます。ガードの意味がありません。
なので、 思いっきりあたまや後頭部をおさえるとか、安全な部分に拳をセットしてガードしましょう。
またボディを打たれた場合もガードを下げて肘とか腕でブロッキングします。
体をたおしてガードを下げることで、相手のボディーへの攻撃を受けます。
当然顔のガードが空いてしまうので、注意が必要ですね!
ボディを数発見せておいて、実は左フックを狙っているというボクシング的な常套手段です!
私もよくやられます。笑
3.ブロッキングに関連するその他の技術・テクニック
よくボクシングの中継とか、ボクシング漫画等で
「亀になる」
という言葉を聞いたことはありませんか?
あれは防御に徹するという意味です。
相手の猛攻を凌いで自分のターンを待つとか、体力の回復をする場合に使うテクニックです。
こんな風にガードを固めている状態が、亀になるという状態ですね。
またこの写真のように体重を前にかけてガードすると、相手にプレッシャーを与えたり相手の距離を潰す事ができます。
こうやってガードしているのに、前に来られると自分の攻撃が効いていない気がして、不安になってきます。
一連の攻撃が通じなかった場合の攻撃側の心理的ダメージは大きいです。
ブロッキングをする上でのちょっと気をつけたい点です。
こんな風に前に出てくるときに、前後に両足揃った状態になると横からの攻撃に一気に弱くなります。
フックで揺さぶられたり、キックを受けようとしても受けられません。
なので、ガードポジションの時は必ず下半身はしっかりと保って、あらゆる攻撃をブロッキングできるように心がけることが重要です。
まぁ、それができないから困るのですがね、、、。
4.まとめ
ブロッキングの紹介でした。
相手の攻撃を受ける上でのブロッキングは非常に重要です。
というか、これができないと試合になりません。
プロの選手は上級者になると、ブロッキングだけではなくて、パーリングやステップ、なんならブロッキングしながら相手との距離を作り出したりと様々に利用してきます。
最も重要なのは、やはり攻撃を受けるわけですから、少なからず攻撃の威力を感じます。
でもそこで「こんなパンチ受けたらヤバイ!!」と思うのではなくて、
「そんなパンチ効かねーよ!!」という
強い気持ちでガードする事が重要です。
実際、ガードしながら押し込められると、もう何やっていいのか分からない気持ちになりますからね。
ガードの基本中の基本、しかも超重要な技だけに、あらゆるパターンを想定したブロッキングテクニックを身につけたいですね。
とはいえ、私は実際にスパーリングとかで追い詰められると、直ぐに両手を頭につけて亀のポーズになってしまうのですがね、、、。
基本技ながら奥が深い
「ブロッキング!」
しっかりと技術は身につけたいですね。
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