伝統派空手とは何だ?寸止め?顔面あり?フルコンとの違いは?

そもそも「伝統派空手」とは一体何でしょう?

「空手」といえばフルコン?何が違うの?

 

 

1.伝統派空手の概要

ウィキペディアを見ると以下の通りです。

抜粋するとこんな感じですね。

 

寸止め空手のことを指し、フルコンタクト空手との対比としてこの意で使われることが多い。

形・型の伝承を通じて、その習得と研究・応用を進める流派。

ちなみに寸止めではなくても、一部伝統的な防具付き空手団体も含まれる(防具空手)。 

全日本空手道連盟(全空連)に加盟している流派・団体は伝統派空手と呼ばれることが多い。

 

以下のサイトに空手の歴史がわかりやすく書いてます。

空手のルーツや歴史を紹介!現役空手指導者が語る、極真空手の魅力とは | 和樂web 日本文化の入り口マガジン

 

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まぁ、簡単に言えば

・寸止め空手

・フルコンじゃない方

・型(形)を重視

・オリンピックの種目

 

というイメージだと思います。

ちなみに「寸止め」という言葉は、当てない事を揶揄する言葉として捉えられる事も多く結構その言葉を嫌う人もいます。

アメリカ映画の「ベスト・キッド」のモデルも恐らく伝統派空手が元になっていると思われます。

 

2.伝統派空手の実際のところ

実際にやってみないと分からない事も多いのではないでしょうか。

 

2−1.空手の人口

空手の人口って実際どれくらいなのでしょうか?

伝統派空手・・・120万人(世界だと7000万人)

フルコン空手・・・20万人(世界だと2000万人)

 

ちなみに柔道は全世界で200万人ほどらしいです。

柔道も相当数が多いのかと思っていましたが、、。

 

以下のサイトがわかりやすいです。

空手の競技人口(日本・世界)を調べてみると驚くべき数字になりました – 空手ロード

 

ただしこれらはすべて「推定」です。

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明確な数字はわからないのが実態です。

ある人が「今日から空手道場を始めよう!」としたら、新しい道場が誕生し

「今日から〇〇流空手だ!」としたら、新しい流派が誕生するのです。

把握できる訳がありませんね。

 

2−2.空手といえば

空手を知らない人が空手といえば、極真に代表されるようなフルコンタクト空手を指すことが多いのではないでしょうか。

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組み手(実践形式の試合)がその違いを顕著に表わしてますね。

 

フルコンタクト空手はバチバチの突き合いとそこから繰り出される衝撃的なハイキックなどは、フルコン出身の格闘家とかの映像等でよく見たと思います。

顔面以外を殴り、キックで倒した方が勝ちですね。

 

伝統派空手は、バチバチの突き合いはしません。

ポイント制の組み手ルールで、寸止め(当て止め)をします。

ちなみに相手をKOしてしまうと反則負けになります。

これが一般的な格闘技と大きく異る所ですね。

 

2−3.伝統派は型(形)重視!?

型にしても組手にしても空手の稽古の1つであり、それが全てという訳ではありません。

他にも色々ありますが、この2つは特に競技化されているので特化して練習する人は多いです。

フルコンタクト空手にも型(形)は存在します。

そして普通に稽古するそうです。

ですが、恐らく型だけを稽古するという事はあまりないと思います。

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上記でも書きましたが、伝統派空手には型(形)のみ、組手のみを専門的に行う選手がいます。

というか、まるで理系・文系に分かれるかのように、組み手・型に分かれて練習していくなんて事もあるのです。

一般的に伝統派空手の大会は、型の部と組手の部の2部構成に成っていることが多く、どちらかにしか出ない事もあります。

野球のピッチャーと野手とおんなじ感じで、分業制になるのです。

 

3.伝統派空手の真実・実態

ここからは私個人が思う伝統派空手の実態です。

実際のとは違うかもしれませんが、ご了承ください。

 

3−1.寸止めについて

さて、寸止めとフルコンという言葉を聞いて、なんとなく寸止めは駄目で、実際に当てるフルコンの方が良いという印象を抱きませんか?

空手はそもそも拳で突いて、相手を倒す格闘術です。

実際に当てないなら倒せないじゃないか!!という意見もごもっともです。

 

ですが空手は武道です。

そもそも格闘術であり、スポーツではありません。

同じ状況で優劣を競うものではないのです。

 

空手は「素手」前提です。

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素手で鍛えた空手家の突きを入れたら、下手をすると怪我、最悪死亡事故も起こりえます。

普通に考えても危険すぎてそんな事はできません。

同様にフルコンタクト空手も基本的に顔面は殴りません。

なので寸止めじゃん!と言う話に対しては、そもそも顔面攻撃なしじゃん!

という言い方になっちゃいますね。

 

顔面をガチンコで当てるのは、テレビでよく見るキックボクシングのイメージと混同しているのだと思います。

キックボクシングは素手ではなく「グローブ」をしています。

だから顔面を殴ることができるのです。

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伝統派空手の組手の試合はグローブのようなものをしていますが、あれは「拳サポーター」というもので、怪我防止の目的の防具です。グローブではありません。

もしグローブも拳サポもなしで殴り合えと言われたら、危険すぎて無理でしょう。

 

そもそも空手の型を見ればわかりますが、目潰し、金的、関節蹴りだの投げだの立ち技の格闘技としてみると反則行為ばかりです。

スポーツじゃない以上、グローブを使わない以上、顔面を殴るというのは無理なんです。

だからフルコンタクト・ノンコンタクト関係なしに、そもそも顔面への攻撃は空手はしないのです。

★★★但し防具空手等は顔面への攻撃ありの場合もあり!

 

3−2.フルコンタクト空手との違い

上記では顔面へのパンチは空手ではないと書きましたが、ではフルコン空手との違いは何でしょうか?

 

根本的に違うのは、

相手にダメージを与えるフルコンタクト空手

ダメージを与えない伝統派空手

の違いです。

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そしてこれらは組手の話です。

組手は試合形式・実戦形式の稽古です。

このルールが違うので、空手として大きく違うようになった訳ですね。 

 

フルコン空手はボディや足への攻撃と蹴り技が認められており、相手を倒す事を目的としています。基本的に中断しません。

伝統派空手は顔面へは寸止めそれ以外もある程度制御された攻撃が正しく行われた場合にポイントが入り、一時中断します。 

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攻撃のダメージを与え、ノックアウトしたら勝ちのフルコン。

攻撃のダメージを与えず、ノックアウトしたら負けの伝統派。

やっている事が逆というか、異なりますよね。 

フルコンの組手は攻撃を連打しますが、伝統派空手はポイントが入ると、試合が止められるのであまり連打することは少ないと思います。

 

当然間合いも攻撃の強さも異なります。その為攻撃を受ける側の強さも求められる為フルコンタクト空手の選手は、筋肉で武装する訳ですね。

この辺りが違い、個人の体の強さを求められるのがフルコンタクト空手です。

 

所謂格闘技としてみるとフルコン空手のルールが近いと思います。

 

3−3.型を徹底的に学ぶ伝統派空手

伝統派空手は割と型(形)を重視すると言われます。

ですがそれは流派や道場により異なります。

試合は組手と型の両方が行われますが、型しかそもそも練習しない「型の選手」が存在する場合も結構あります。

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野球で言うところのピッチャーと野手の違いとでもいいましょうか。

同じ空手でも全く異なるものですね。

型も色々あってすべて覚えるのは非常に大変です。

フルコン空手と比較しても、型の稽古にかける時間は長いようです。

www.karatekagolf.com

 

3−4.遠い間合いと高速の戦い

キックボクシング・フルコン空手と比較しても、組手をする際の間合いがそもそも遠いのです。

伝統派空手の組手といえば、剣道家のように素早い踏み込みと攻撃が一般的です。

早すぎてわからない!なんてこともあります。

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なので上記の写真のようにルールはキックボクシングルールでも戦い方が思いっきり伝統派空手出身の戦い方なんて事も!?

 

射程距離が長いので、そもそもの立つ位置が離れているのですね。

勝負は大体一瞬で決まります。

審判でさえ早すぎて見えなかった、、ということも結構あるそうです。

 

3−5.伝統派空手の防御

最初にも言いましたが、伝統派空手の組手は本来は素手だったはずです。

現在ではこれもまたキックボクシングと大きく異なります。

連打で脳震盪を引き起こすキックボクシングと一撃必殺で骨を断つ空手!

そりゃーものがそんなにも違うので、比較のしようがないですね。

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防御については明確に差が出ます。

キックボクシングの防御は、グローブが邪魔して基本的にガード状態で構えていれば結構避けられます。

ガードをすれば割と攻撃をもらわないでしょう。

 

ですが、伝統派空手の場合は裸拳の攻撃は非常に防御が難しいものです。

パンチがガードからすり抜けてきちゃいますからね。

なのでガードよりも避けたりすることの方が多いかも知れません。

近距離での連打があまり無いのはこんな理由です。

 

4.終わりに

さて、そもそもの伝統派空手とはなんだ!?について記載しました。

同じ空手でもフルコンとは異なりますし、格闘技術としてもキックボクシングとも大いに異なるわけですね。

寸止めと言われるノンコンタクトについて私は賛成です。

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何故なら止めるという行為は、単純に打つという行為よりも場合によっては難しいからです。

止められるなら普通に打てるでしょ!という感じですね。

それはそう思います。

 

一方でフルコンタクト空手のような、相手を圧倒するようなフィジカルを求められないのは事実ですね。

更にいうとルールに特化しすぎて、実際には使えないのでは?と思われる技が流行ったりする事もありえます。

 

個人的には1挙動でワン・ツーを打ったりするのは、ボクシングで言う所の左右のジャブにしか見えません。

 

ジャブのポイントと相手を一撃で葬り去る右ストレートのポイントが同じと言うのも、ちょっと納得行かない部分があります。

※流派によって基準は違いますが。

 

でも素手前提が故に、最初の一撃が最後の一撃であるという意味での考え方はあながち間違いでは無いと思いますし、安全面を考慮した稽古スタイルは先人の知恵によるものだと思います。

 

なんだか分かってそうでわからない伝統派空手について書いてみました。

なんとなく違いわかりましたかね?

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