さて、今年も秋になり文化祭等のシーズンになりました。
小学校の体育館を借りているご縁で今年もバザーに参加することになりました。
でも、バザーって色々と大変ですよね。備忘・メモ代わりに今年の段取り等を書き残しておきたいと思います。
何かの際にご参考になれば、どうぞご活用ください。
- 1.バザーに参加しよう!
- 2.バザー・文化祭の出し物を決めよう!
- 3.ゲーム「逃走中!?」を考えよう!
- 4.本番前準備
- 5.本番直前準備
- 6.ゲーム開始
- 7.「逃走中!?」ゲームの感想・評価
- 8.反省点と収支
- 9.終わりに
1.バザーに参加しよう!
バザーに参加する意義はあります。我々は小学校の部活動ではなく、外部団体という扱いなので、別に出店する義務はありません。でも体育館をお借りしている恩があるのと、何より我々からすると「宣伝」効果があるので、これを活用しない手はないでしょう。
空手は怖そうだ・痛そうだというイメージを払拭できるかも!?しれません。
また学校側としても、文化祭やバザーを盛り上げる出し物は、多くあったほうが盛り上がるので、「子供たちに楽しんでもらう」意味でも参加団体を増やしたいでしょう。
正にここはWin・Winの関係が成り立つと思います。
そんな事もあり当然のようにバザーに参加します。
ちなみにバザーや文化祭は学校単位でやること、規模が違うのですべての学校で行うというわけではありません。バザーの運営は学校・PTA・運営委員会ととても大変なので、正直面倒くさいという人も多くいると思います。
学校側のやる気次第ですね。また保護者の立場ではお金の使い方を子供たちに勉強させる機会だと考える場だそうです。
2.バザー・文化祭の出し物を決めよう!
さて参加が決まってありがちなのは、全く関係ないですが焼きそばを焼いたりとかが考えられますが、バザーの場合、子供たちがゲームに参加する事を楽しみにしていると聞いたので、我々はゲームをすることにしました。
というか、私の頭の中には「ゲームをする」という選択肢しかありませんでした。
個人的には焼きそばとフランクフルトを焼きたいのですが、準備が大変すぎるので断念しました。
ゲームはその競技団体の競技によって結構色が分かれます。
例えばドッチボール団体であれば、ストラックアウト的なものやスピードガンコンテンストみたいなのをやってみたり、バスケ団体であればフリースロー対決のようなものをやってみたりですね。
その上で、絶対に守らなければいけないと思うものは以下のとおりです。
・楽しいこと
・安全なこと
この2つだけは、何をやるにしても守らなくてはいけません。
ところがこの2つはやや相反する部分があるのです。
「楽しい」ということは、スリルであったり本気である事が必要です。そうなると結構過激なゲームで楽しいと感じるものです。難易度が低いと楽しいとは感じられないでしょう。過激なゲームになればそれなりに危ない事もありえます。
例えばいきなり「キックをミットやサンドバッグに打つ」というゲームをした場合に難易度が高すぎて転んだり、蹴り方を間違えて怪我のリスクもありえます。
相手は未経験の普通の子供達です。彼等に楽しんでもらう為には、誰でもできるというのが前提になるわけです。
そして我々は空手団体なので、それにちなんだものにしたいのですが、まさか組手的なものをやるわけにもいかないので、結構困りました。
ちなみに昨年は、普段の空手の練習でゲームになりそうな物をを繋げてタイムアタックするというゲームをやりました。
これはこれでそれなりに楽しんで貰えたのですが、個人的にはもっと興奮できるものが良いなと思ったのです。
今年は二年目ですし、コロナの制限もなくなったので楽しめるものをやりたいと思いました。
で、考えたのが「逃走中」です。
簡単に言えば鬼ごっこなのですが、これをあのテレビの逃走中のような感じで、無慈悲に追い詰めていくスリルを加えることで、より楽しめるのではないかと考えたのです。
3.ゲーム「逃走中!?」を考えよう!
高校や大学の学園祭みたいに学生が大勢で準備できる時間と労力があれば、やりたい事がある程度できますが、小学校のバザーとなると準備に時間もお金もかけれない事が多いです。
今回も大掛かりにはできないので、少ない予算と労力で頑張るしかありません。
さて逃走中をやろうと決めたものの、まだ内容は確定していません。
現実的にできそうなイメージを作ります。
・スペースは昨年と同じくらいの広さ 30m✕20mくらい
・場所はグラウンド(雨天時は視聴覚室)
・ハンター役は道場の子供&大人
・プレイヤーは最大6人
・本気で追いかけると狭い&転ぶ危険
・目隠し的なものでハンター側を制限
・ハンターも安全な柔らかい棒を使ってタッチ
・時間は長すぎず短すぎずの90秒
上記の内容をまずは上記のイメージで想像します。
何となく自分の中でイメージをつけられたら、具体的にやれるかどうかをテストしてみます。想像と全く違うこともあり得るので、このテストは重要です。
テストは道場の練習の合間とか終わりとかにちょっとだけ行います。
テストの結果、目隠し的なものをうまくすればゲームとして成立しそうだと判明しました。
これらを元にルールを設定します。
・時間は90秒
・プレイヤーはMAX6人
・ハンターはMAX5人
・ハンターは開始10秒ごとに投入
・各プレイヤーは初期10ポイント保持
・ハンターとの接触 3ポイント減点
・ハンターからのタッチ 1ポイント減点
・風船に接触する 1ポイント減点
・フィールド外 1ポイント減点
ちなみに前に実は試そうとしてた瓦割り風、風船割ゲームは全然無理ということが同じくテストで判明しました。
4.本番前準備
ゲーム内容も決まったら色々と準備が必要です。
4−1.【学校から借りるもの】
・三角コーン(エリアを区切るもの)
・長机6台
・パイプ椅子10脚ほど
・ラインカー(石灰でラインを引く)
4−2.【自分で用意するもの】
・目隠し用お面
100円ショップでハロウィン用のお面
・色分けタスキ
タッチされたプレイヤーを判断する為、6色のタスキ的なもの。100円ショップで打ってたパーティーグッズ?で代用
ちなみに目隠し状態で何も見えないので鈴をつけましたが、ほぼ効果なし。不要でした。
・タッチするためのスティック
100円ショップで購入可能。正式名称はプールスティックで、「セリア」に売っています。本来はビート板的なものらしいですが、格闘技の練習でかなり使えます。
・景品(お菓子)
景品があるからみんな燃えるんです!今回は見栄えする(量が多く見える)ので、うまい棒を1200本用意しました。
それと去年のバザーで捌ききれなかった玩具。多分300個ほど
・タイマー(キッチン用)
・電子ホイッスル(笛でやると疲れそうなので、、)
・風船
ハンターが触ると1本と減点のトラップ
・PPテープ(新聞紙とか縛る紐)
・小銭入れボックス(100円ショップ)
・お釣り(100円玉20枚くらい)
・説明用パネル
口だけだと訳がわからないので、パネルでルールを説明するため
手書きです。A4のコピー用紙に説明書き(絵で書く)
・得点引換券
紙に書いたポイントを景品と交換できるもの
・得点表用のレポートパッド(切り離せるノート)
こんな感じで準備します。
ほとんど私が一人で準備しましたが、買い出し以外の時間は5,6時間程度でしょうか?一人でも十分対応可能です。
4−2.【当日用意するもの】
・飲み物(差し入れ)
誰でも飲めるように
・食べ物(差し入れ)
会場で売っている焼きそば、おにぎり、サンドイッチ
5.本番直前準備
開始時間の1時間半前に到着、会場づくりを行います。学校が準備してくれるのでテント等は既にあるので、テントの位置を中心にレイアウトを決めます。
まずはテントの下にブルーシートを広げ、自分たちの荷物置き場にします。
導線を考えつつ、下記の設置を行います。
5−1.会場づくり
・テントの下、受付設置
・テントの下、受付の反対側に景品交換所を設置
・テント正面に三角コーンでフィールド設定
この時三角コーンだけだと曖昧なのでPPテープ(新聞紙を縛る紐)で明確にフィールドを仕切ります。
・風船トラップの設置
風船をくくりつけたコンビニ砂袋(安全のため)を置く
・飾り付け
逃走中の看板とかをテントに貼り付け
風船とかテントにぶら下げてみたりします
5−2.役割分担
・受付
・景品引き渡し
・得点集計&ポイント渡し
・審判(判定者)
・ルール説明係
・ハンター(子供・大人)
・全体監督(各種補助など)
ハンター以外は基本大人にやってもらいます。
5−3.本番直前テスト
・受付→説明→テストプレイ→ポイント渡し→景品渡し
この流れで実際にやってみます。やはり中心になるのは、実際のプレーです。
初回テストプレイ時に、タッチできた回数は良くても1回か2回。つまり各プレイヤーは、全然タッチされなかったということになります。
これだと難易度が低すぎて、面白みを欠く事になります。
ポイントは平均5ポイント位が望ましいので、フィールドを狭めて難易度を上げます。またハンターのマスクにテープを貼り視界を無くしていたのですが、全く見えないのは流石に無理と改めて判断。また危険を伴う可能性があるため、下の部分は見えるように変更しました。
これによってゲームバランスが調整できたので、割といい感じでゲームが行えそうだというところまで持ってこれました。
但しこのテストが完了したのは、開場のわずか数分前というかなりぶっつけ本番でした。
6.ゲーム開始
さて時間になり開場が宣言されると列をなして待っていた小学生たちがグランドになだれ込みます。
それぞれ目的地に向かって走っていくのですが、案の定というか
空手のブースには誰も来ません!
焼きそばや焼き鳥等の食べ物ブースやお隣の輪投げやストラックアウトは早くも行列ができています。
開場から5分ほどして、たまたま通りかかった教頭先生が、心配して声をかけてくるほどの惨状でした。笑
私以上に焦る空手ブースの大人たち!
ですが、
これは想定内!こうなる事は予想済みです!
焦りなど微塵もありません!
何故なら理由は明確で、実は空手が何をするのかアナウンスが出来ていなかったのです。というのもゲームを何するのかを決めたのが、本番2週間前。既に学校の用意した案内文書は配布された後で、空手の団体は単に「ゲーム」としか書かれていないからです。
また毎年同じ事をやる団体目当てに行く子も多く、今回2年目の空手は未知と言うことになるのです。
6−1.【客が来なくとも焦らない理由とは?】
それと以下の理由からあまり焦りを感じませんでした。
・ゲームという意味では、結構楽しませる自信があった
・コロナ明けで制限なし、来場者も多い
・指定の場所が校庭のほぼ中央。どこからでも見える
・90秒という比較的長いゲーム時間で、満足度は高い
・景品も見栄えする「うまい棒1200本」をドン!と配置
・プレイヤーが楽しんでくれたら釣られて人は来る
・他のブースが行列すぎて、空いてるから来る人もいる
・電子ホイッスルで注目を引ける
・去年も同じく最初人が来なかったが、後で行列した
という事で、焦りは殆どありませんでした。
そして一人、二人と行き場にあぶれた子供たちが様子見でやってきます。空手の子供たちもダミーで混ざって何ゲームかしているといつの間にか列が出来始めました。
こうなればこっちのものです。そこからは結局列が途切れることもなく最終的に、景品が少なくなってきたの時間を前倒しで終了となりました。
6−2.【ゲーム本番中修正】
本番が始まってからも調整は続けます。
・ハンター達にペースを少し落とすように指示
思いの外、タッチの回数が多くポイントが貰えないので
・判定が追いつかないので審判追加
タッチ判定を行う審判が一人では見きれないので、二人配置
・参加人数が5人以下
参加人数がMAX6人にならない場合も多く、ハンターの数減らして調整
そうこうしている内に、皆慣れてきてちょうどいい感じで進行できるようになってきました。
7.「逃走中!?」ゲームの感想・評価
子供が楽しいと思えるものは、スリルであったり達成感であったり勝負に勝った時の満足感であると思います。
・子供は基本勝負事が好き
・好奇心が旺盛
・お祭り気分を楽しみたい
こんな感情を満たす為に今回この「逃走中」を選んだわけです。
ハンターから逃げるスリルと逃げ切った達成感、ハンター役の子供たちもよく頑張ってくれたと思います。
必死になって逃げる子供達の興奮した歓声を聞くと、楽しんでくれているのが実感できてとても嬉しいものです。
同様にハンター役の子供達も、楽しげにゲームに参加してくれたので良かったです。
ハロウィンのマスクが無表情なので、それが棒を持ってにじり寄ってくる姿は、私が見ても「ちょっと怖いな」と思うほどでした。笑
ゲームの説明をしていると、一人の少年が説明はいらないといいます。
私「え?なんでルール知っているの?」
少年「だって3回目だもん!」
私「え?3回もやってくれたの?というか他にも色々あるでしょ!」
少年「うん。でもこのゲームが一番面白い!」
この一言で
色々と準備した甲斐があったな
と思いました。
8.反省点と収支
という事で、無事に怪我やトラブルなく終えることが出来ました。
良かった点と悪かった点を書いておきたいと思います。
8−1.【良かった点】
・怪我なく終了できた
・プレイヤーの子供達はかなり楽しんでくれた
・参加者のハンター役の子供達も楽しんでくれた
・空手をやっているという周知ができた
・結局参加者が途切れることなく盛況だった
とにかく怪我なく終わったことが一番です。ゲーム開始前のキラキラした表情、ゲーム中の楽しそうな子供達の歓声、終了後のポイントを喜ぶ声など聞くと本当に良かったなと思いました。
8−2.【悪かった点】
・怪我が心配で心臓に悪い
プレイヤーが転ぶのは仕方ないにしても衝突が怖かった
・大人の参加者が少なかったら破綻する
・小学校低学年にはやや向かない
ガチ泣きの男子3名、、。未就学児に至ってはマスクのハンター見て泣き叫ぶ
もちろん大はしゃぎしている小さな子も沢山います
・6人を一度にプレーできるとはいえ、人数が捌けない
・判定が曖昧
・マスクが怖い
私もドラえもん的なマスクを作りましたが、ハンターとして参加した際、「キモ!」「気持ち悪い!」「怖い!」「何あれ!?」という罵声と悲鳴を浴びました。
8−3.【注意点】
・高学年と低学年は一緒にプレーさせない
衝突時に怪我のリスクが増える
・説明時に必ず衝突に気をつけるように注意する
・未就学児は特に忖度が必要
・タスキを壊す人がいるので修理の準備が必要
8−4.【収支】
結局のところ収支は以下の通り。
【収入】
・参加者 約200名 1回100円で合計 20,000円
【支出】
・景品代 うまい棒 18,000円
・材料費 諸々 5,000円
【利益】
・収入 ー 支出 = マイナス 3,000円
これ以外にも
去年の残りの玩具 恐らく5,000円分位を配ったりしたので実際には結構な赤字になるとは思いますが、何より保護者等大人の皆さんが参加してくれた訳で、本来なら謝礼を払わなくてはいけない所、無償で協力してもらいました。そう考えるとこの程度のマイナスなど何てことはないと思いますし、お金以上に価値があると思います!
9.終わりに
手前味噌で恐縮ですが「大盛況」であったと思います。
子供たちの楽しそうな表情を見ると、こちらまで嬉しくなります。
さて、小学校のバザーは利益を出すものではないので、ゲーム代は1回50円とか、場合によっては無料。という団体も多いです。
ですが我々は1回100円で実施しました。
恐らく団体参加団体のゲームの部では一番高いと思います。
単に50円とかの管理が面倒というのもありますが、それはサイゼリヤの精算方法と一緒で、端数を出さないことで余計なコストを減らすという意味もあります。
それより景品の質を上げて上手く出来た時の成功体験よく味わってほしいからです。
成功した!上手く出来た!だからこんなに景品が取れた!というのが私は嬉しいと思うからです。
また子供は何が楽しいのか?
と思う上で、私が小学生の頃にドッジボールで男性教諭が本気で投げたボールを避けてキャッチする友達がいて、こいつすげーなと思うと同時に、大人ってやっぱ凄い!なんとかして勝ってやろう!という気持ちが高まるからです。
そうやって「楽しい」と思う気持ちはきっと人が本来持っている感情なのではないでしょうか?
私も完全に中年ですが、今でも空手や格闘技が楽しいと思う根本的な部分はこの「楽しい」という感情と同じだと思います。
楽しいはきっとその人を成長させる一つの要素だと思います。
だからこそバザーのたかが「素人のゲーム」とはいえ、楽しさを追求したくなるのです。
きっと正解とか無いのだと思いますが、基本的にこの考え方でまた来年、機会があればゲームを考えたいと思います。
ちなみにこの「逃走中!?」に関しては、運営しているこっちが参加者の怪我心配で酷く疲れたので、来年はもうやらないかな!と思います。
たったの3時間。準備・後片付け入れても5時間程度でしたが、家に帰ってぐったりしてしまいました。
とにかく「(精神的に)疲れたー!!」という感想です。笑
以上 2023年10月のバザー・文化祭メモでした。
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